−１９９７年 ２月−
自主トレの途中にも色々あったが順調に終えて斎藤達はキャンプに来ていた。
斎藤「キャンプか、オープン戦に出る為にも評価を上げて行かないとな」
嘉神「監督が見ているところでアピールしないとな。筋力敏捷技術を上げて行けばってピッチャーは作れないんだっけ？」
斎藤「何を言ってるんですか？」
嘉神「そりゃゲームの話だろう。今年からはハード変わってピッチャーも作れるらしいぞ。３月に出るんだったかな。頑張れば俺らのデータも出てるんじゃないか？」
斎藤「………………」
嘉神「……冗談はこのくらいにして困った事があれば俺に相談してくれ！」
斎藤「……はい（……まあ気にしない事にしよう）」
中尾監督「昨年は日本一と言う偉業を成し遂げた訳だが」
久住「そう！ 全てはＭＶＰの俺のおかげ！」
全員「………………」
中尾監督「こいつは放って置いて今年のゴールデンルーキーの自己紹介と行こうか、それじゃ１位から順番にな！」
風祭「ドラフト１位で指名された風祭大吾です。まずはスタメン獲得してそれで新人王を目指します！」
木村「俺のポジションを奪うだと！？」
中尾監督「何を言ってるんだ？」
青木「お前はセカンドに戻って風祭がショートで二遊間を組むって忘れたのか？」
木村「言われたっけ？ しかしショートにもようやく慣れて来たと思ってたのにな」
中尾監督「どうしてもお前がショートにこだわるってんなら風祭と争奪戦でどっちかがベンチになっても俺は構わないが」
木村「いいえ。俺はセカンド一筋です！」
全員「………………」
風祭（そう言えば木村さんは超高校級のセカンドでプロ入りしたんだけど与那嶺さんに負けてショートになったんだったな。そして俺が入団するとセカンドに戻されると結構複雑な感じだな）
中尾監督「説明するまでもないが歴史上最高のショートとも言える怪物だ。積極的に使って行くつもりだから期待に応えてくれよ！」
風祭「はい！」
中尾監督「それじゃ次と、どんどん自己紹介して行ってくれ！」
新井「ドラフト２位で指名された新井一馬です。足の速さには自信があります！」
中尾監督「走力をプラスすると言う事で２人目も俊足だ。最初は代走や代打だが活躍すればレギュラーも考える！」
新井「頑張ります！」
河島「俺が言うのもなんですが今年も若手が上位なんですね」
中尾監督「与那嶺が抜けた穴を埋める為の１位は当然の指名だ。２位の新井は日本一になる戦力もあるしと言う事で将来性を見越してだ。まあ外野陣の中に負傷する可能性もあるし足の速いのを１人欲しいとこっちはスカウトの要望が高かった為であると新井は色々な要素が重なっての上位指名だな」
燕「なるほど」
久住「ところでずっとスルーされてるのもきついんですけど」
日暮「さてと風祭君や新井君に色々教える事もあるし僕達と一緒に行こうか」
鳴海「久住も落ち込んでないでとっとと行くぞ！」
河島＆燕「……………………」
奥森「今年も賑やかそうですね」
轟「まあ久住は相変わらずだよな」
高野「久住と風祭と３番はどっちが打つのかね？」
仙石「実績からしたら久住さんですけど」
高月「風祭が凄くても１年目から久住以上には打てないと思うが」
高野「風祭が新人王獲れば高月さんや青木に続いてになりますね」
高月「そうだな。ただ俺や青木はタイトルも獲得してるし風祭が新人王獲ったなら個人タイトルのどれかも獲るかもな」
仙石「今年もルーキーレベルが高そうだな！？」
垣内監督「昨年は惜しくも日本一を逃してしまったが奇跡の逆転優勝は見事だった。しかし今年は安定した成績で優勝しよう！」
橘「今年の戦力なら問題なさそうですね」
垣内監督「うむ。今年は日本一の投手の入団や別チームの４番などが入ったからな。そして肝心の捕手だがスカウトの勧めで良い新人を手に入れたと若干の不安要素もあるが大丈夫だろう」
神代「まあ確かに若いですがね」
堺「ふっ！」
垣内監督「それじゃ各自自己紹介してもらおうか」
斎藤「ドラフト１位で指名された。斎藤一です。開幕１軍目指して頑張ります！」
垣内監督「夏の優勝校のエースで４番でキャプテンと三拍子揃った怪物だ。俺の一存で指名させてもらった。当然ながら積極的に登板してもらうぞ！」
全員（…………三拍子ね）
斎藤「頑張ります！」
堺「真打ちの堺戒です。開幕スタメン目指して頑張ります！ちなみに投手陣のみなさんの意見はどしどし聞いて行くんで言いたい事があれば積極的に頼みます！」
垣内監督「まあ高卒と若いが即戦力として頑張ってもらう予定だ」
槙原「ロッテから移籍して来た槙原凍牙だ。このチームでは１年目になるがよろしく頼む！」
籾山「まあ知っているだろうが籾山圭太だ。こっちも移籍１年目になるしフランクに頼むな！」
垣内監督「タイトルを獲った事もある強打者だ。一応昨年の成績を参考に打順を組むつもりだが活躍できない選手はすぐにベンチに引っ込んでもらうつもりだ。気を抜かずに頑張ってくれ！」
堺「さすがに優勝チームだけあって厳しそうだな。はあ、俺もピッチャーなら楽できるんだろうな」
斎藤「ピッチャーだって厳しいよと言うかキャッチャーは今チャンスだろう」
堺「まあなと言う訳でお前の評価が俺の評価に成り替わる可能性が高いので頑張るように！」
斎藤「言われなくても頑張るけど…………なんかやだなー」
妹尾「楽しく雑談しているところ悪いが君が斎藤君か」
斎藤「は、はい！」
堺「むう！ いきなり妹尾さんから声をかけられるとはさすがは斎藤か！？」
妹尾「ははっ、そう緊張するな。伴や芹沢より評価が高いからどんなピッチャーか気になってな」
堺「ふっ、甲子園決勝での完全試合とメンタル面にしろ技術にしろ高いですよ。ちなみにスタミナもあります！」
斎藤（なんでお前が偉そうに説明してるんだ！？）
妹尾「心技体見事に揃ってる訳か、なら１つ賭けをしないか？」
斎藤＆堺「賭け？」
妹尾「今年の開幕投手は誰かをな！」
堺「ふっ、それなら」
妹尾「すまないがこいつは伴が始めた事でエースなら開幕投手は当然だからエース候補だけの賭けだ。先発候補のドラフト上位には声をかける事にしてるんだが」
堺「野手は無理って事っすか！？」
斎藤「つまり俺は候補だと妹尾さんは認めてくれるんですね？」
妹尾「ああ。監督が強行で１位指名と宣言したんだし当然と言えば当然だろう！」
斎藤「分かりました！ それで何を賭けるんですか？」
妹尾「そいつは決まってない」
斎藤＆堺「？」
妹尾「勝者の言う事を１つ聞くってなふうなんだが伴も結構乗りで言い出すのがほとんどでな」
堺「ちょっと意外ですね」
妹尾「まあ芹沢も試合と日常じゃ雰囲気違うしうちはそう言う選手が多いな」
斎藤＆堺「なるほど」
斎藤と堺がお互いの顔を見合って神妙に頷いた。
伴「今頃賭けてる頃かな」
藤咲「例の賭けですか」
伴「どうせお前は今年も賭けないんだろう」
藤咲「興味ありませんから」
伴（抑えにこだわってるってだけだろうはあ本気で勝負に来れば面白いんだけどな）
芹沢「安っちゃんはやらないの？」
安田「まだまだ実力が足りません」
上条「今年も二遊間は一緒ですがファーストとサードは？」
野原「ま、即戦力が来たし変わるだろうね。ファーストは外国人が多いし毎年の事だと思うけど」
上条「ベテランが言うとなんか普通の言葉でも重く聞こえるな」
マヌエル「サード勝負です」
籾山「よろしくな（ふう、再び最初からスタートか最低でも年俸分は頑張らないとな！）」
槙原「青葉さんが守ってたところを俺が守るか……あの人とはやっぱり縁があるのかもな」
神代「かなりの補強をしましたね。レギュラー争いは大変そうです」
垣内監督「外野陣はそうでもないだろう。まあ４番争いは大変そうだが」
嘉神「４番争いと聞いたら俺の出番かな」
垣内監督「お前は３番が良いって言ってたから３番にしてたんだが昨年の打点はチーム最高だったし望むなら４番候補と考えるが」
嘉神「やっぱ３番で！」
垣内監督＆神代「……………………」
和田監督「昨年は新人共の活躍でＡクラスと助かったな。それじゃ今年も優勝目指して新戦力の新人共の紹介から始めようか！」
直人「ドラフト１位で指名された天野直人です。知っていると思いますが天野家の次男に当たります。守備とバントには自信があるんで２番くらいならきっちりとこなせると思います！」
天王寺「さすがはドラフト１位だな。雰囲気からして即戦力だろう」
佐々木「雰囲気は分かりませんが技術は高いですよ。うちは振り回すバッターが多いし重宝しそうなバッターだとは思います（このパワーヒッターばかりの打線は絶対監督の趣味だよな！）」
白鳥「ドラフト２位の白鳥総云です。バッティングには自信があります。昨年活躍した天王寺先輩に負けないよう頑張ります！」
進藤「天王寺さんの後輩でバッティングレベルは即戦力と昨年の天王寺さん並みの活躍を期待できるね！」
河原「体格だけ見れば天王寺さんより上ですね」
進藤「体格だけって君に言われてもね」
河原「そうですね」
天王寺も白鳥も１８０はないが河原は１８０以上ある。しかし本数は天王寺の１／２（７本塁打）程度だったりと体格は当てにならないらしい。
朝山「３位の朝山正治です。開幕１軍目指して頑張ります！」
烏丸「一番良い投手がこいつか」
石井「甲子園でも投げてたし即戦力とは言えませんが実力はあると思いますよ」
定岡「最近１位は野手ばっかりだな」
音無「ま、監督のこだわりだろう。スタメンの大半が若手ばっかりと監督の目も確からしく誰も言うこと聞かせられないってのもあるんだろうが確かに勝てるピッチャーが増えれば優勝にも届きそうだな」
岩崎「大半がドラフト上位なんでこっちも文句言えませんね」
音無「天野と白鳥が活躍しなければ来年はピッチャーを１位指名かな」
岩崎「そんなに簡単になるんですか？」
音無「他の首脳陣が言うだろうな」
定岡「後輩が増えると嬉しいですね！」
岩崎「うちのエースと言っても高卒４年目の若手ですからね」
音無「残念ながらまだタイトルはないけどな」
定岡「どうせ無冠のエースですよ」
岩崎「まだ若いんだしいずれは獲れますよ」
音無「ま、可能性は高そうだな」
大村監督「残念ながら昨年は２位と言う不本意な結果に終わった」
遠山「最終的に一気に抜かれて終わりましたからね」
真田「あの奇跡的な逆転優勝は凄かったですね！」
大村監督「はあ、７月からの逆転優勝は悪夢だったな。圧倒的だった広島も９月に一気に落ちて３位だったと波乱なシーズンだったよ…………ってそれより谷口から順に自己紹介を頼む」
谷口「ドラフト１位で指名された谷口道哉です。先発ローテーション入りを目指して頑張ります！」
大村監督「昨年の河島より活躍してもらう予定だけどな」
瀬戸「河島とタイプは違うがコントロールは良いし安定した成績を出しそうだな」
紅月「俺達も負けてられませんね」
瀬戸「ああ！」
鬼頭「良いライバルになりそうだな」
瀬戸「確かに先発争いでは良いライバルになると思うが歳は結構離れているしプロの力を見せ付けるんだな！」
鬼頭「もうガキには負けん！」
真田「続いて２位で指名された真田和希です。１軍定着目指して頑張ります！」
大村監督「外野陣は熾烈だがお前は足だけでなく守備面でも評価が高いからよろしく頼む！」
真田「任せて下さい！」
大上「元気な奴だな」
五十嵐「話に聞くととんでもない足らしいし１番を獲るかも知れませんね」
星野「俺に取っての同郷同校の後輩になりますし頼みますね」
遠山「任せて下さい！」
星野「いや俺やお前とはタイプが違うんで大上さん達にお願いします！」
大上「了解」
遠山「今年も教えがいのある後輩はいないのか？」
山根「それならここにいるじゃないですか！」
遠山（こいつはどっちかと言えばアベレージの方が向いてるんじゃないかと思うんだよな。だから教えがいがなさそうだとは言えないし）
鬼頭「谷口の加入でローテーション争いが熾烈になりそうだな」
筒井「望むところです！」
中村監督「今年は優勝奪還を目指して頑張って欲しい。それでは今年の新戦力にも紹介してもらおうか」
常葉「ドラフト１位の常葉命です。チームの主力として頑張るつもりです！」
柳生「昨年の岡崎と同じくらいはできるらしいし今年もスタメン争いはきつそうだな」
草薙「スタメン争いと言うよりは打順争いですけどね。しかしうちもかなりの重量打線と監督の趣味とは思えませんが？」
浪川「本命は風祭だったし指名されていない外野手の中で一番良い選手を獲っただけじゃないのか」
草薙「そんなところですか」
御影「２位の大沼は２軍キャンプか、正直気になってたんだが」
桐生「後輩が増えて嬉しくなるのは分からなくもないですが」
園川「１軍に上がるとやっぱり中継ぎからかな」
椎名「としたらお前らのライバルになるかもな」
大山「俺は先発希望ですがね」
桐生「俺は中継ぎ１本で行くぜ！」
椎名「昨年のタイトルで味を占めたか」
桐生「はい！」
東雲「この分じゃ今年の１、２番も変わりそうもないですね」
備前「俺としては３番を打ちたいけどな」
鳥海「俺もだぜ」
岡崎「俺もクリーンナップ打ちたいし３番も狙って行きます！」
浪川「高卒２年目が生意気なと言いたいところだが昨年の３割はお前と柳生さんだけだし可能性はありそうだな」
草薙「そう言う浪川さんはやっぱり４番狙いですか」
浪川「当然だ！」
柳生「ふっ、望むところだ！」
椎名（こうやって若手が頑張ってくれるのを見るといよいよ引退かと思えて来るな）
御影（今年で終わりかもう１年ってとこかな）
福井監督「昨年は残念ながら最後で一気に終わってしまったが今年は最後まで勢い良く優勝しよう！」
全員「おう！」
福井監督「うむ。それではそこのドラフト１位から順に自己紹介してもらおうか」
麻生「創運大の麻生雅彦です。新人王を目標に頑張ります！」
中西「俺から３年連続で獲ってますからね」
西條「俺は特に気にしてなかったが凄い事だよな」
高須「俺は気にしてたせいか努力して結果が出たと良い事尽くめでしたね」
小島「あっさり言ってくれるよな！？」
吉田「ドラフト２位の吉田毅です。まずは１軍定着で定着したらレギュラーを狙って行きます！」
嵯峨「最初の後輩が母校の後輩とは縁があるな」
吉田「ははっ、まったくです！」
香住「僕と同じポジションか」
雨宮「ルーキーキャッチャーのスタメンは難しいだろう」
道仏「うちにいるのがベストナインとゴールデングラブ賞を獲ったキャッチャーってならなおさらにな」
八雲「うちも３割打者が５人と有り得ない打線だしスタメンは難しいかな」
常葉「まあタイトル獲った事のあるバッターばかりいますからね」
相馬「香住も最初は投げにくかったがリードは抜群だし今じゃ慣れて来たからな」
小島「俺はまだ慣れてないが」
守部「まあ慣れているとは言えない成績だったからな」
小島「どうせ２軍スタートが濃厚ですよ」
守部「俺もそろそろ引退かなと思う成績だったし他人事じゃないな」
道仏「１５０キロ出した人のセリフじゃないですよ！」
守部「と言ってもルーキーの活躍を見てたらな」
八雲「その気持ちは分からなくもないな（……引退か……個人的に後継のセカンドができてからかな）」
天野監督「昨年はドラフト１位、２位と活躍してくれたし今年も活躍を期待して紹介してもらおうか！」
広瀬「ドラフト１位の広瀬幸一です。本塁打王を目指します！」
八代「転生高校出身の八代正秀です。１軍定着を目指します！」
木下「ようやく俺にも後輩かと思ったら母校の後輩共と懐かしの顔触れだな」
小野「ふーむ。転生高校は近鉄が多いですけど、なんかあるんですか？」
天野監督「小島や小野の代から良い選手が増えてるしうちのスカウトがひいきにしてるのは確かだが」
坂本「まあその代から甲子園でも常連になりましたからね」
相馬「それで籾山の代わりが広瀬ですか？」
天野監督「ああ。飛距離に関しては問題ない。技術はともかく気迫はあるしプロで揉まれたら１年目でも結構活躍するだろう！」
宗介「それで次が直人の代わりか」
天野監督「知名度は低いかも知れんが八代も技術は高い。守備はプロでもやって行けると思っている」
三沢「２人共即戦力とさすがは上位と言う事か」
菊池「上位じゃなくても活躍している人もいますよ」
遠藤「今年こそは２ケタ勝つぞ！」
アルバート「今年こそは３割３０本を達成するぞ！」
土井「昨年に３割打てたのは小野だけだったな」
遠藤「投手陣も壊滅ってくらい散々なシーズンでしたからね。タイトル獲った宗介と三沢さんくらいが例外でしたね」
相馬「俺も２ケタ勝ったけどな」
遠藤「失礼しました」
坂本「俺がもう少し頑張れたらな」
天野監督「とまあ反省の多いシーズンだったが今年こそ優勝―――いや日本一目指すぞ！」
全員「おう！」
松田監督「昨年は不本意なシーズンとなった。今年は昨年の反省を生かして再び日本一となろう！」
全員「はい！」
ライアン「ふん！」
滝沢「？」
光宗「気にするな。それよりドラフト１位から紹介だとさ」
滝沢「あっ！？ はい。ドラフト１位の滝沢裕司です。チームに貢献できる打点王を目標に頑張らせてもらいます！」
姫川「ルーキーで３割３０本を期待していると言う滝沢か、１年目から俺と４番争いをするんだろうか？」
土丸屋「不動の４番と言われた姫川さんも１年目で３割３０本は打てなかったんですよね？」
姫川「ああ。でも２年目には打ったんだ。十分だと誉めて欲しいぜ
つうかお前も２年目で打ってただろうが！」
土丸屋「ええ。しかし残念ながら１年目では３割も打てませんでしたよ」
姫川「打点は１年目から凄かったけどな」
丸目「ドラフト２位の丸目奏です。憧れの光宗さんと勝負できるのを楽しみにしています！」
時雨「いきなりのこのセリフ、なかなかやりそうだな」
本郷「ええ。バッテリー組めるのは結構楽しみですね」
界外「けど監督は外野で使いたいらしいって言ってたけど」
赤崎「俺や界外さんも外野守れますけど足遅くて守備はいまいちって言われてますしその補強ですかね」
朝霧「教えがいがありそうだな！」
藤堂「攻撃も守備も補強したと今年は結構勝てそうですね」
生井「昨年のタイトルホルダーのお前なら今年も大丈夫だろう。むしろ問題あるのは…………」
ライアン（ちっ、そろそろメジャーに戻りたいんだが１年程度じゃ球団も戻るのを許してはくれないか）
滝沢「気のせいかと思いましたがライアンさんって」
光宗「実力はあるが問題も多い奴だからチームメイトも敬遠しているところはあるな。チームの雰囲気を壊すと言うほどでもないんだが昨年は報復死球などで何度か退場処分を受けた事は知っているだろう」
滝沢「ええ。報復死球はメジャーでは結構あるらしいですね」
光宗「まあ報復と言っても顔面付近には投げないだけマシなんだがそれでも故意に投げるのはまずいからな」
滝沢「プロでも少ないですがいる事はいますね」
光宗「まあな。しかしライアンがフルシーズン投げてくれれば優勝も夢じゃないだろうに…………っと悪い。ルーキーに愚痴を言うもんじゃないな」
滝沢（現役のメジャーリーガーか、プライドが高くても仕方ないとは思うんだけど）
本田監督「槙原がＦＡしてから一気に戦力が落ちたが気にせずドラフトの紹介と行こう！」
八坂（強力な戦力が他球団に行ったのに余裕のコメントだな）
浅野（さすがは安定感抜群の監督なのかな？）
永久「北条製紙から来た永久拓海です。先発でなく抑え希望なのでセーブ王を目指します！」
小島「永久さんってどんなピッチャーなんですか？」
寺井「１４０キロ後半のストレートも評価されているがどっちかと言えばスライダーとコントロールが凄いな」
小島「浅野さんみたいなタイプですか？」
浅野「コントロールと速度を武器にしているから厳密には違うな。単純にボールの威力は俺より上だろう！」
小島（つまり俺達先発陣とはタイプが違う新しいピッチャーか
面白そうな人が入って来たな！）
姫島「２位の藤井も２軍からか」
不破「高卒１年目じゃ仕方ないと言うか普通は下からでしょうね」
桜庭「まあな。だが槙原さんが去った今ファーストは狙いどころだし案外早く１軍入りするんじゃないか？」
小杉「ドラフト上位なら実力も高いでしょうし可能性は高いかも知れませんね」
リッチー「評価は高いと言う事か」
寺井「長打力は高いと聞いているし得点力は上がるかな。まあファーストやＤＨなら外国人の可能性の方が高いような気もするが」
山崎監督「残念ながら昨年は不本意な結果に終わってしまったが今年こそは優勝と目標は大きく頑張ろう。それでは今年の新人の紹介と行こうか！」
村雨「ドラ１の村雨剣です。ポジションはファーストで守備期待されてるしゴールデングラブ賞を狙います！」
山崎監督「守備では風祭以上とも言われている。それと小山を外野にするのも不安があるんでお前にはレフトを守ってもらう予定だ！」
村雨「チーム事情って奴なら仕方ないかま、頑張らせてもらいます！」
及川「おおう！ 親近感が湧くなー！」
服部「昨年の１位とはずい分雰囲気が違うな」
相良「まあ、ああ言う奴らしいですから」
大下「今年こそはスタメンと思ったのにまた巨大なライバル出現かよ！？」
池田「ドラフト２位の池田良太です。天狼学園では初のプロ入りなので後輩にみっともないところは見せないよう頑張ります！」
木崎「優等生的な発言だな」
高岡「やる気が伝わって来るような発言だし良いルーキーが入って来たと思いますが」
木崎「そうだな」
樋川「抑えなら俺とライバルになるんだが」
福地「最初は中継ぎでしょうね。タイトルもあるしそのまま中継ぎエースな存在になるかも知れませんね」
真島「池田か―――フォークは樋川さんで慣れてるし問題ないだろう」
ジャクソン「村雨ってバッティングの方はどうなんだ？」
望月「打率だけなら昨年の相良以上打つと言われてます」
ジャクソン「３番タイプか、俺と争う事になると、なるほど、日本もレベルが高くなったもんだ」
小山「うちって得点力は結構あるんだよな。樋川って抑えの切り札もいるのに５位ってのはなんでだろうな？」
玖珂「防御率は１２球団ワーストだったしやっぱり投手陣が原因になるんだと思いますけど」
小山「だったら１位はピッチャー取れば良いのに」
玖珂「エラーした俺が言うのもなんですが野手陣の守備にも問題があったし１位村雨は良い補強だと思います！」
小山「ま、俺達のライバルだ。どれだけの物かシーズンを通して見させてもらうか！」
堀内監督「くそっ！ ３割打者が４人だぞ！ なんでこれで最下位なんだ！？」
御堂「チーム打率はリーグ２位でしたけど、チーム防御率はリーグ最下位でしたからね」
堀内監督「なんでへっぽこな投手陣の中でお前だけが活躍できるんだ！？」
御堂「へっぽこな投手陣って……」
宮本＆豪田＆飯島「………………………………」
御堂「まあ僕も序盤では活躍できないと安定感のないピッチングでしたから偉そうな事は言えませんけど」
青葉「一昨年はいくらなんでも酷使し過ぎたから昨年は疲労が多かったんだろう」
海藤「それでもチーム最多の１６勝とエースクラスの活躍だったから怪物としか言いようがないな」
堀内監督「もういい。それより１位の佐伯から順に自己紹介してくれ」
佐伯「（変な球団に来たなー）斉天大附属から来た佐伯真敏です。チームに貢献できそうな最多勝もですが奪三振のタイトルを狙って行こうと思っています！」
堀内監督「くっくっくっ、この佐伯は御堂以来の大物と言われている怪物だ。チームの先発として２ケタは勝ってもらう予定だ！」
海藤「毎年そんな事言ってますよね。豪田さんも放出したと思ったらまた獲得に行くし空回ってませんか？」
堀内監督「まあな。豪田もチームに良い感情を持っていないんじゃないかとはつくづく思っている」
豪田「少し複雑ですけど、チームを嫌ってはいませんよ。そもそもそう言う小難しい事考えるのは苦手ですし気にせんで下さい」
堀内監督「ううっ、良い奴だな」
豪田「フリーエージェントも考えましたが俺の実力だと微妙だし最低でもＡクラスに入ってから考えて見ます！」
堀内監督「ってやっぱり出て行くんかい！？」
豪田「球団を渡り歩くのもまあ悪かないなと思いましてね！」
佐伯「何というか楽しそうなチームですね」
宮本「俺もまあこっち来て２年目だし仲良くしような！」
佐伯「宮本さんと一緒に投げられるのは光栄ですね！」
俵坂「それじゃ自己紹介させてもらいます。俵坂悠介、月影大から来ました。先輩の葛城さんに負けないよう頑張ります！」
飯島「俵坂か」
葛城「そう言えば全国大会でも戦ったんだっけか？」
飯島「打たれたり走られたりとあまり良い思い出がないですけど」
俵坂「良く言いますよ。俺と対戦した試合では三振ショーってくらい三振奪って行ったくせに」
飯島「まあ試合では勝ったけどな」
秋月「ふーむ。足も速いと１番争いになるのかな？」
笹川「身体能力は高くプロ即戦力と言われていますがやっぱり最初は代打からじゃないですかね？」
平井「最初は下位打線でしょうね」
大友「特に長打力があるって訳でもないし最初からクリーンナップは難しそうだな」
アルベルト「新戦力が２人か、これなら優勝も可能かな！」
山岡監督「２年連続の最下位と屈辱なシーズンだったが新たな新戦力で今年こそ優勝を奪還しよう！ それじゃ１位の石崎から紹介してもらおうか！」
石崎「ドラフト１位の石崎和久です。目標は最多勝と優勝です！」
竜崎「ルーキーでは最高のピッチャーと言われてるし久々にエース争いになるかもな！」
守屋「１５５キロでサウスポーですから何処も欲しかったでしょうね」
竜崎「そう言えば左だったな。それじゃ右のエース、左のエースと呼ばれるようになるか（ふーむ。こいつ次第だな……既に決めているんだが
やっぱり気にしちまうな）」
井上「ドラフト２位の井上和人です。まずは１軍定着を目指します！」
咲良「外野か、藤原さんやブライアンさんはレギュラーだし俺と良いライバルになりそうだな」
藤原「評価では既にお前より上らしいけどな」
咲良「マジですか！？」
藤原「今年のルーキーは大物が多そうだし積極的に使うと案外活躍してくれるんじゃないかと期待性があるんじゃないかな」
咲良「昨年は３割打つとそこそこ活躍したと思ったのにな」
藤原「規定打数到達していたら話は別だったんだろうが」
ブライアン「俺も昨年はいまいちだったし今年は再びタイトルを狙う！」
山内「外野は熾烈な争いになりそうですね」
天道「ＤＨでもあれば別なんだろうが…………しかし井上がスタメンだと守備は一気に落ちるな」
鎖是「長打力以外は咲良の方が上なのにな」
城戸「センター方向しか打たせられないってのは打ち取るピッチャーには地獄のような状況ですね」
小野「ぼそっ（だから防御率が悪い）」
鎖是＆城戸「……………………」
天道「ま、チーム打率も悪かったしバッティングの改善も大事だろう」
小野「チーム本塁打も打点も下々だったし最下位も当然でしたね」
天道「下々って…………まあいいか事実だしな。だからこそ監督もバッティングを重視したんだろう」
山内「そして先発には若きエース候補の石崎か、そう思うと悪くない補強ですね」
天道「ああ！」
倉田「今年もやってまいりましたプロ野球ニュースの時間です。お馴染みの方はお久し振りで初めましての方は初めましてアナウンサーの倉田鈴姫です。解説もお馴染みと言うか２年連続ですが野村隼人さんとお久し振りです！」
野村「相変わらずの乗りですね」
倉田「間違いなく霞先輩の影響ですが気にしないで下さい。こう言うテンションじゃないと１年間やって行けませんから！」
野村「まあ分からんでもないが」
倉田「白銀武藤コンビに負けないようこっちも倉田野村コンビで頑張って行きましょう！」
野村「まあそうですね」
倉田「観ての通りですが大まかにキャンプ状況を報告させてもらいました。まあテレビを観始めたばかりの方はお気の毒ですが別のスポーツチャンネルを参考にして下さい」
野村「まあ言ってる事は分からなくはないんですがあっさりし過ぎと言うか淡々としていると言うかもう少し良い感じで解説して行きましょうよ！」
倉田「そうですね。まずは注目のルーキーですが風祭選手（オリックス）は紅白戦でも活躍し斎藤選手（巨人）も紅白戦で６連続奪三振とプロやファンを驚かすストレートで奪三振ショーを見せてくれました！」
野村「…………えっと、他の新人は？」
倉田「いちいち全員説明するのも長いので昨年の優勝チームのドラフト１位だけとさせてもらいました！」
野村「まあ放送時間も限られてるし仕方ないと言えば仕方ないんですがこれじゃテンション上がりませんよ！」
倉田「オープン戦が始まればだんだん上がって行くと思いますけどね。では春の優勝校ですが」
野村「ここで高校野球か！？」
倉田「春の優勝校の筆頭は天狼学園です。キャプテンの平下君の実力は凄く優勝でもすればプロのスカウトや女の子にモテモテでしょうね！」
野村「無茶苦茶あっさりだし！？ それにモテモテ言う必要あったのか！！」
倉田「いえ何となくですけど、この番組は神代グループが提供するインフィニティスポーツでお送りさせてもらいました！」
野村「これで終わりっ！？」
嘉神「今年もあのコンビは良い乗りしてるな！」
斎藤「変わった番組は何処でもあるんですね。つうかなんで俺の部屋にみんな集まって観てるんですか！？」
マヌエル「細かい事は気にしちゃダメです！」
堺「うむ。そろそろオープン戦も始まるし俺達のようなルーキーは先輩達と一緒になって早くチームの雰囲気に馴染んで行かないとな！」
斎藤「お前は入団してすぐに馴染んでるような気がするが？」
堺「だからこそ斎藤の部屋に集まってるんじゃないか」
斎藤「…………なるほどって納得したくないのに納得させられちまった！？」
嘉神「人間とは環境に慣れる生物だ。戦争が終わって平和になると平和ボケしちまうのと同じ理屈だな」
斎藤「例えはどうかと思いますが言いたい事は理解できました」
マヌエル「つまりこうやって毎日毎日斎藤の部屋に集まっていると嫌でも慣れてしまうと言う訳ですね！」
斎藤「いちいち説明しないで下さい！（くそっ！ 自宅から離れての寮暮らしを楽しみにしてたのにこれじゃ実家と変わらないじゃないか！？）」
マヌエル「ノーノー！ これからバッテリーを組むんだし私の事は呼び捨てと言うか…………そうそう、タメ語でマヌエルと気軽に呼んで下さい！」
斎藤「分かった。これからよろしくマヌエル！」
マヌエル「こちらこそです！」
嘉神「タメ語とか言いながら自分は丁寧語で喋ってるし」
堺「それより問題はバッテリー組むってとこでしょうが！？」
マヌエル「そう言えば私はサードに回されたんでしたね。あはははっ、すっかり忘れてましたよ！」
斎藤「巨人のサードっていったら昔からスタープレイヤーが守ってたとこだぞ。これで大丈夫なのか！？」
嘉神「まあ籾山さんや槙原さんも場合によっては守るんじゃないか、槙原さんは覚えていないが籾山さんは守った事があったと思うし」
堺「俺もしょぼいリードしたらベンチに落とされそうだし気を抜かずに頑張ろうっと！」
斎藤「つまり失敗したところで控えに良いキャッチャーがいなければ何とかなるって思ってたんだな」
堺「ふっ、その通りだ！」
斎藤「そこは絶対に断言したらダメだと思う！！」
嘉神「こうやって話すと斎藤は真面目だな」
斎藤「そこっ！ 真面目なのが悪いみたいな言い方はしない！」
嘉神「まあ悪くはないが真面目過ぎると色々損するぞ。ずっと気を抜けとは言わんが適度な遊びもたまには必要だ。ちっとはリラックスを覚えて行けよ！」
斎藤「いえ、別に生真面目って訳じゃありませんから」
嘉神「高校野球と違ってシーズン通じて良い成績をおさめるってんだから長期戦だ。たまには調子が下降する事だってある。なんて説明すれば良いんだろうな…………そうだ！ ギャンブルと同じだ！ 勝つ時は多く勝って負ける時は小さく負けるコツで行け！」
斎藤「それができるなら確かに無敵っぽいですけど、俺はギャンブラーって訳じゃないしそれにああ言うのって努力とかしているイメージがないんですが？」
嘉神「馬鹿野郎！ 謝れ！ 全国何億人って言うギャンブラーに謝れ！！ 特に俺に謝れ！！！」
斎藤「色々突っ込むのもあれですからスルーしますが嘉神さんってギャンブラーだったんですか？」
嘉神「馬鹿野郎！ こんなの名乗ったもの勝ちに決まってるだろうが！！」
斎藤「あんたこそ謝れよ！！」
嘉神「ふっ、良い乗りしてるぜ！」
斎藤「もうこんな生活やだ―――！？」
堺「さすがは嘉神さんだな。タイトル獲るにはああ言う自然体が必要って事か、勉強になるぜ！」
マヌエル「私も負けられませんね！」
斎藤「ボケばっかりだし誰か助けてくれ―――！？」
プロ入りしキャンプでも活躍したが斎藤の周囲はいつも通り騒がしかった。斎藤は自然体でオープン戦に望む事になるのだがプロでも活躍できるかはまだ分からない？