第3章 新記録―――しかしそれは始まりに過ぎない!

−1994年 2月−
3年目も似たような成績で久住は終わった。しかし3年目にはプロ初ホーマーを打つなど評価され年俸はほんのりとアップした。そして4年目に久住は生まれ変わるのだった。
テリー「フフン〜♪」

パシッ!
久住「あの人、守備が上手いな!?」
与那嶺「テリー=アンダーソンだな。まあ7年連続でゴールドグラブ賞を獲得してるし守備も上手いわな」
久住「と言うと守備だけじゃないんですか?」
与那嶺「本当に知らんのな? そりゃ若手ながらメジャーでもヒットマシンとか呼ばれてるからバッティングも凄いぞ!」
久住「そんなに凄いんですか?」
与那嶺「ああ、昨年は首位打者こそ逃した物の3年連続最多安打=3年連続200本安打を達成してる凄い人だよ!」
久住「ほえ〜」

キャンプ地が同じと言う事でメジャーとの合同キャンプとなった今年だがメジャー選手の圧倒的な身体能力に久住と言うか久住達は感心して彼らを眺める事となっている。
久住「あの人達、内野なのに凄い強肩で俊足だな」

テリー「よっと!」

カキ―――ン!
久住「あれ? なんか見た事ないバッティングフォームですね?」
与那嶺「そっちも知らないのか? まあ一般じゃ有名じゃないのかな? とにかく日本語では振り子打法で定着してるんだが、あのフォームはタイミングが合わせやすいのが特徴だな」
久住「こうかな…………確かにタイミングが合わせやすそうですね」

久住は真似して構えて振る動作をする。しっくりとは来ないが合わせやすいと言うのには納得したようだった。
与那嶺「ああ。だがフォームが大きい分速い球に合わせるのが難しいと言う事もある」
久住「やって見ないと確信はできませんがそう言う印象もありますね。けど、あの人はあのフォームでタイトルを獲ってるんですよね?」
与那嶺「ああ。100マイルのボールでもあのフォームで合わせるんだから大した物だよな」
久住「100マイル?」
与那嶺「メジャーでの球速はキロではなくマイルなんだよ。100マイルってのは日本で言うなら160キロってとこかな」
久住「160キロっ!?」
与那嶺「信じられんかも知れんがメジャーではそんな速い球を投げる投手もいるんだよ。まあ160キロ投げられる投手も限られてるが」

とりあえず久住は師と仰ぐ神坂コーチにフォームチェンジをしたいと相談する事にした。
神坂コーチ「ふーん、フォームチェンジね」

神坂バッティングコーチは現役時代に安打製造機などと呼ばれ2000本安打も達成した伝説の人物にあたる。一昨年に引退しその後はブルーウェーブの1軍でコーチをしているらしい。
久住「ええ。テリーさんって人のフォームを参考にしようかと」
神坂コーチ「それなら歳も近いし本人から直接聞いてみたらどうだ?」
久住「無理ですよ。あの人何度もタイトルを獲ってるスーパースターでしょう!?って歳近いんですか!?」
神坂コーチ「知らなかったのか? 確かお前と4つ違い(5つだったかな?)と思うが?」
久住「そういや、若そうな印象だったな」
神坂コーチ「監督には俺から話しとくよ。気難しい人物と言うより気さくな人物って聞いてるからすんなりと話は通ると思うしお前は準備しとけ!」
久住「…………はあ?」

久住は本当に上手く行くのかと思ったがあれから簡単に承諾されたらしく通訳を交えて久住はテリーと交流する事となった。
久住「えっと、久住鴉って言います。今日はよろしくお願いします!(ペコリッ!)」

久住の言葉は通訳から送られテリーの言葉は通訳から久住に送られると変な感じだがコミュニケーションが取れた事に久住は感動していた。
久住(ちゃんと会話になってるしすげえな)
テリー「レイヴン? クロウ?」
久住「は? ああ、クロウって英語でカラスの事だっけレイヴン?」

通訳がそっちもカラスの事だと久住に教えてくれる。単純に言うと大型、中型、小型で呼称が違うらしい。
久住「えっと小型のルックって事になるのかな?」
テリー「ならレイヴンになれるようにオレがバッティングを教えてやるよ!」
久住「レイヴンっすかとにかくご指導お願いします!」

ちなみにレイヴンは大型種らしく大物になれるようにと言う意味で言ってるらしい。
久住「………………」

ガキッ!

久住は黙々と振っているがどうもストレートに振り遅れてるらしく上手く行かなかった。
テリー「OKOK、良いじゃないか!」
久住「さっきから詰まった当たりばっかりなんですけど?」
テリー「それで良いんだよ。まずはフォームを固めると基礎をきっちりとしてそれから打つ技を見つければ良い!」
久住「………………はあ」
テリー「実際ルックはセンスあるぜ! 俺よかよっぽどな!」

どうでも良い事だが久住の現在の呼び名はルックに決まったらしい。
久住「いや、タイトル獲った事のあるバッターに言われても俺なんかまだタイトル獲った事もないし?」
テリー「今までの実績なんか関係ないんだよ!」
久住(関係あると思うけどな)
テリー「とにかく、才能があっても芽が出なかった選手はいるがこのオレがいれば問題なしと言うわけで今年のルックの活躍は決まったようなもんだ!」
久住(無駄に凄い自信だな)

とりあえずこのキャンプでは久住はテリーと練習を続けて行く。
久住「………………」

カキ―――ン!
テリー「短期間でここまでフォームに慣れるとは恐れ入ったよ」
久住「自分でも驚いてます。ただストレートにはまだ慣れてないんですが?」
テリー「そっちは自分で工夫するしかないな。打席の立ち位置を変えるとかな。ま、スイングスピードはオレよか上だしお前なら大丈夫だろう」
久住「変化球への対応は問題ないと思うんですがね」
テリー「スピードボールには不安があるか、さっき言ったように自分で身に付けて行くしかないな」
久住「はい!」
テリー「いつかお前と打ち合える日を楽しみにしてるぜ!」
久住「それって俺がメジャーにって事ですか?」
テリー「ああ。仲間としてもライバルとしてもお前と会うのは面白そうだ!」

この後、プライベートでも久住はテリーと付き合って行き別れの挨拶をした後に久住達は日本へと戻る。

ペナントレース開幕
久住「今年も1番センターか」
青木「いきなり5番か」
与那嶺「俺なんざ6番だぞ」
青木「すみません」


開幕からいきなり5番を打つのは新人の青木悟、神代クラスの大物として人気面では既に久住を抜いている。
桐生「俺もいるぞ!」

桐生も今年は開幕から入っている。ちなみに桐生はまだ新人王の資格があり今年の新人王を狙っているらしい。
久住「相手は最下位のホークスか」
中尾監督「最下位と言ってもエースの御堂だけは別だ」

ホークスは毎年投手を多く指名している。しかしその成果はなく投手陣は壊滅で昨年も防御率、失点とリーグワーストトップだった。しかし開幕投手の御堂は別格で1年目から新人王を獲得し防御率は毎年2点台か1点台で2ケタは勝ってると既にチームの顔となっている。
久住「日暮と御堂と浪川はパリーグの出世頭だな」
桐生「日暮は2年連続盗塁王、御堂は最下位ながら10勝でチームのエース、浪川は3年連続30本塁打を達成したしな」
久住「だからこそ俺達も負けられないな!」
桐生「ああ!」

−1994年公式戦 グリーンスタジアム神戸−
久住 鴉
後攻 先攻
オリックスブルーウェーブ VS
鳥海 新之助
日暮 雅敏 笹川 真吾
乃木 大和 アルベルト DH
時雨 隆宗 大友 勇輝
青木 悟 青葉 棗
与那嶺 司 葛城 紅葉
DH バナザード 海藤 知也
鳴海 和司 高杉 充
栗田 昭男 加茂 史虎
八木 春信 御堂 誠人

久住「開幕投手は相変わらずか、ルーキーの葛城さんと笹川がスタメンってのは驚いたけど」
桐生「栗田さんも悪くはないけどベテランだしキャッチャーの補強が最優先だな」
久住「先発が不足してるしピッチャーもだな。つうかお前が先発取れよ!」
桐生「出番があれば抑えて見せるさ!」
久住「おう!」

中尾監督は2年間開幕スタメンで使ってくれたが久住は活躍できなかった。
ファンA「引っ込め契約金泥棒!」
ファンB「なんでこいつが3年連続でスタメンなんだよ!」

オープン戦ではそこそこ活躍しているとは言え久住への信頼は相変わらず最悪でオリックスファンからもブーイングを浴びせられる。
久住「信頼を得るには何を置いても活躍する事だな!」

カキ―――ン!
御堂「嘘?」

打球はライトスタンドに入り久住は先頭打者本塁打で開幕を飾る。ちなみにブーイングは既に消えて歓声に変わっている。
久住「このまま行くぜ!」

水鳥監督にも言われた通り久住は打つ時はとことん打つだろうと言われている通りに活躍し御堂から5打数4安打1四球1本塁打1打点と開幕から大活躍する。チームは勝利し久住は猛打賞と打ったし当然のようにヒーローに選ばれた。
久住「いやーようやく才能が開花したって感じですよ。次もマグレって言われない為にも必ず打ちますよ!」

久住は自信満々に応える。ヤジが歓声に変わったとは言え今までの自分を知ってたら明日からも半信半疑だろうなと久住は内心思ったが前とは違い久住の思考は前向きになっていた。
久住「明日も打つぜ!」
御堂「ふう、今日は負けたか、次は負けないからね」
久住「むふふ、この俺は止められない」
御堂「せっかく人がシリアスやってるのに…………久住は変わらないね」
日暮「それが久住君の良いところ」
御堂「日暮も変わらないね…………それよりフォームが変わってたけど、やっぱり橘を参考にしたの?」
久住「橘?」
御堂「昨年の新人王だよ。ジャイアンツで活躍してた」
久住「ああ、確か新人で3割4分って有り得ない奴がいたなってまさかっそいつも振り子打法なのか!?」
御堂「知らなかったの?」
久住「ああ、俺はキャンプでテリーさんに教えてもらったんだけど」
御堂「橘もテリー選手の打法を参考にして振り子打法と名付けたって話だよ。あいつは高校入ってから振り子打法に変えたんだけどね」
久住「まさか俺が二番煎じとは!?」
日暮「そう言えば御堂君の後輩に当たるんだよね」
御堂「ああ。ちなみに草薙も後輩だねしかし甲子園でも当たったのに忘れてるとは、なんかしっかりしたようで抜けてるし良い意味で久住を見てると安心するね」
久住「そんなーまさかーこの俺がーこれじゃーただの道化じゃないか!?」
日暮「聞こえてないみたいだね」
御堂「まあ才能が開花したみたいで安心したよ。これで高校時代の続きができるんだからね」
久住「…………続きね」
御堂「ブルーウェーブには同期が3人いるしライオンズの次にやり合いたいと思ってるよ」
日暮「ライオンズか強いからね」
御堂「僕達が入団してからはずっとライオンズが優勝しているからね」
久住「そう言う意味じゃ浪川が一番出世頭かね」
御堂「個人的にあいつから打たれた事はあまりないけど、あそこはバランスが良いからね」
日暮「投打共にリーグ最高峰と言われてるからね」
久住「そっちはお前以外に良い投手がいないからな」
御堂「そんな事はないよ。才能ある投手はいっぱいいるよ」
久住「?」
御堂「ドラフトの上位ではほとんど投手を指名して来たんだから才能あって当然でしょう。切欠がなくて才能が開花しないんだよ」
久住「切欠か、日暮や御堂は1年目から活躍してたけど、切欠はあったのか?」
御堂「僕は責任感かな。入った当初は絶望的だったよ。なんか既に諦めモードって感じで負けるのが当然って雰囲気だったからね」
久住「マジで?」
御堂「うん。だから僕は必死で頑張った。頑張ればきっとみんな付いて来てくれると思ってね」

久住に取っては信じられない話だった。意外にも新人王を獲得した御堂はそんなところで頑張っていたのだ。
御堂「あまり大っぴらにしたくない話だからここだけにしといてね」
久住「ああ(そうだよな。苦労してるのは俺だけじゃないんだ)」
日暮「僕は特にないかな。監督が起用し続けてくれたから期待に応えなくちゃと思っただけだから」
久住「それは俺に対する嫌味ですか、そうですよね!」
日暮「そんな事ないよ」
御堂「4年目で才能開花か、どっちかと言えば早い方だと思うけど、久住に触発されて高野にも頑張ってもらいたいな」
久住「そういや、あいつも1位だったけど、スタメンは獲れてないな」
御堂「昨年は2軍だったしね。高校時代には橘、草薙、神代、高野、僕と、このメンバー相手に良くもまあ勝てたもんだよ」
日暮「当時戦ったメンバーの5人がプロ入りしてるからね。これは凄い事だよね」
御堂「日暮のとこも戦ったメンバーの5人が入って来てるけどね」
日暮「僕と高岡君と界外君と不破君と石井君と、本当に5人だ!?」
久住「後輩はみんな大学に行ったみたいだし俺のところは3人だな」
御堂「1つの高校で3人ずつ指名されただけでも凄い事だけどね」
久住「まあな」

とにかくも1994年の久住は異常な活躍と言われるくらい世間を圧倒していた。

オールスター
久住「………………」

カキ―――ン!
伴「初めて見る俺のボールを打つとは、ここまでの成績はマグレじゃないって事か」

圧倒的な実力で連勝を続けるジャイアンツのエースの伴だったが絶好調の久住には関係なく久住はヒットを量産する。
久住「MVPはファン投票1位の大友さんか」
白銀「気にする事はねえよ。お前だって負けずに3安打猛打賞だろう。むしろランナーとして返ったんだから影のヒーローだよ」
久住「影のヒーローか」
白銀「言い方が悪かったな。影と言ったらもうお前に当てはまらん。あの伴から打ったんだし大した物だよ」
久住「そう言えば同期だったんですよね」
白銀「高校時代は竜崎や俺ほどじゃなかったけど、大学でかなり伸びたらしいな。今は竜崎と互角の勝負をしてるぜ」
久住「高校時代に入ったらどうだったのかな?」
白銀「多分、1年目から先発ローテーションには入ってたと思うぜ。それだけの才能はあるから」
久住「1年目からタイトル獲るような人ですもんね」
白銀「ま、初回から荒れてた奴に言うセリフでもないけどな」

久住に打たれたせいかセリーグのエースの伴は調子を狂わし3番の大友にホームランを打たれている。
久住「今日は調子が悪かったのかな?」
白銀「お前がいきなり打ったから調子が狂ったんだろう」
久住「なるほど」
白銀「今日は俺が先発だったけど明日はルーキーの定岡か、お前のとこの4番、オールスターでも4番を打たせてるし面白そうじゃないか」
久住「今年のルーキーも凄いですからね」

青木は時雨から既に4番を奪って現在のホームランキングと活躍しオールスターでも4番を打たせると大活躍しているらしい。
久住(つうか初出場なのは俺も同じなんだけどな)

2試合目でも久住はヒットを打ったが残念ながらチームは負けて今年のオールスターは1勝1敗で終わった。しかしシーズンと違った楽しさがあり久住は来年も出て見せると誓った。

オリックスブルーウェーブ寮 久住の部屋

シーズンも終わり久住は中村に続いての200本安打と言うか日本記録を抜く210安打を記録し優勝していないのにMVPまでも獲得した。しかし今の久住は突然時雨が自分の部屋に来たのが謎で困惑していた。
時雨「お前とも今年でお別れだからな。一応挨拶に寄らせてもらったぜ」
久住「は?」

久住には時雨が何を言っているか分からなかった。
時雨「他チームに移籍する事となった」
久住「ええっ!?」
時雨「トレードでな。相手は轟って選手だ。お前と同期で同じ高校出身だから知ってるだろう」
久住「ええっ!?」
時雨「忙しい奴だな」

突然のトレード話にも驚いたが相手が轟でまたしても久住は驚いた。
久住「うちは現在正捕手がいませんし轟が欲しい理由は分かるんですがそれで時雨さんが出て行くとは!?」

新人の頃からチームの主力として活躍している選手がトレードに出されるのは久住に取っては本当に予想外な事だった為にいまだに信じられなかった。
時雨「正捕手やエースがいないのにうちは2位と好調だったからな。フロントがチームの司令塔を欲しがる理由も分かるだろう」
久住「確かにチームの司令塔がいれば優勝の可能性も夢じゃないけど」
時雨「エースは新人でも可能性は高そうだけど、司令塔となると経験豊富なベテランか若手が欲しいからな。それにスワローズは長打力が不足しているらしく俺の出番も多そうだしな」
久住「長打力が不足しているのはこっちもですよ」

元々控えに長打力の高い選手は少なくスタメンの時雨が抜けてブルーウェーブの長打力が下がるのは間違いなかった。轟も今年は3割20本と活躍したがどちらかと言えば中距離打者で長打力不足は変わらないだろうなと久住は思っていた。今年の活躍は久住だけでなく青木と言った強打者が久住を返してくれると言う構図ができた上での順位だと久住は思っている。
時雨「俺が出て行けばもっとそうなるだろうな。けど球団は長打を捨ててまでも捕手が欲しかったんだ。仕方ないさ」
久住「時雨さんは平気なんですか?」
時雨「新人の頃からずっといたんだ思い入れはあるよ。ま、来年にFA権を獲得したら行使するつもりだったしそれが早かっただけだよ」
久住「分かりました。引き止めてすみません」
時雨「ははは、後輩に慕われてると分かって嬉しかったよ。日暮や桐生もお前と似たり寄ったりだからな」
久住(俺はあいつらと同レベルなのか?)

こうして時雨は移籍し轟が来る事となった。久住達の来年はどうなるのだろうか?

契約更改

とりあえず今年も契約更改年俸アップは間違いないだろうが自分の評価はどれくらいになるのか久住は内心楽しみだった。
オーナー「今年は素晴らしい活躍だったね。我が球団のスターが誕生したわけだ。と言うわけで年俸はこれね」
久住「〜〜〜〜〜〜!?1億円ってマジですか!?」
オーナー「今年は本当に素晴らしい活躍だったよ。我が球団の1番と4番は不動の物となったわけだ」

青木は新人最多本塁打36本の記録を作り新人王と本塁打王のタイトルまで獲得した。ちなみに久住はMVPや首位打者などを獲得だが年俸からしても久住の方が球団への貢献度は上らしい。
桐生「1億かよ!?」
久住「まあな」
桐生「俺の約10倍かよ。新人の青木も6000万だし悔しいな」
日暮「ちなみに僕も1億で契約したよ」
轟「豪勢な話だな」
久住&日暮&桐生「轟っ!?」
轟「そんなに驚くなよ」
久住「なんでここに?」
轟「契約とか色々かな。それにこの寮にお世話になるつもりだしお前らとも顔を合わせたかったしな!」
日暮「いやー同期が4人と良い感じですねー」
桐生「だな。しかしまあこんなに揃うとは」
久住「まったくだ」

轟の存在から来年もまた騒がしくなりそうだと久住は思った。そしてこいつらと一緒に優勝できたら最高だなと思うと久住のプロ野球人生はまだ始まったばかりらしい。