第6話【暴れ者・アスロス】
【???】王はどこだ!!
 
一人の大男が兵士を投げては先へ進んでいた
【兵士】待て!止まらんか!!アスロス!!
【アスロス】邪魔だ!
 
ガンッ!
 
兵士をふっ飛ばした
【兵士】ぐっ・・・
【ガンテツ】アスロス!何をしてる!!
【アスロス】なんで俺を外に出させてくれねんだ!!
【ガンテツ】お前のような暴れ者を外に出せば危険だからだ!
【アスロス】何だと!?
 
すると兵士から槍を奪い取って王に向けた
【リーフル】待て!まずは落ち着くんだ!
 
そこへリーフルがやってきた
【アスロス】うるせぇ!!
 
ヒュンッ!!
 
槍で一閃した瞬間リーフルはアスロスの後ろに回りこんで刀を突きつけた
【アスロス】ちくしょう・・・!!
 【シャーン】リーフル君大丈夫?
【アスロス】・・・・・・アスル!?
【シャーン】えっ!?
【アスロス】人違いか・・・ヒック・・・
 
どうやら酒に酔っていたようだ
【ガンテツ】今のうちに牢に入れておけ
 


【ガンテツ】さて、すまなかった。いきなりあの馬鹿の相手をしてもらって
【リーフル】・・・あの人、何か訳がありそうですね
【シャーン】私を見て【アスル】って言ってました
【アスロス】・・・実は3週間くらい前に・・・
 


 
3週間前
【アスロス】ウラァッ!!
 
ズバッ!!
【兵士】すごい!あの魔物を一撃で・・・
 
その時はアスロスは傭兵として魔物達と戦っていた
 
噂では魔物20匹と戦っても楽に勝てるというらしい
【アスル】あっ、お兄ちゃんお帰りなさい!
【アスロス】おぅ、良い子にしていたか
 
奴は妹と二人暮しで自分が妹を守るんだという気持ちは強かった
 
だがある日突然・・・
【アスロス】ん?アスル?
 
奴が帰ったときには妹はいなかった
 
その後は走り回って必死に探しつづけたが見つからなくなった
【アスロス】・・・・・・
 
そして奴は自棄酒にはいり、酒を飲んでは喧嘩するという暴れ者になった
 


【リーフル】!!
 
リーフルは驚いた、自分と同じ事が起きている。
【リーフル】すいませんが・・・
 


【アスロス】・・・・・・
 
ガチャッ
【アスロス】!!
【兵士】来い、王が呼んでいる
【アスロス】?
 


【アスロス】なんだ?処刑でもする気か?
【ガンテツ】お前に外出の許可をする
【アスロス】えっ!?
【ガンテツ】リーフル殿達がお前と共に旅をしたいというのだ
【アスロス】あんた、俺を外には出せないはずだろ?
【リーフル】僕らと一緒なら大丈夫だと王様はおっしゃったので
【シャーン】妹さんを探したいんですよね?
【アスロス】当たり前だ!あいつは俺のたった一人の家族なんだ・・・
 
初めて見せた涙はまわりを静かにさせた
【リーフル】・・・行こうよ
【シャーン】泣いては妹さんも悲しみますよ
【アスロス】・・・・・・
 
するとアスロスはリーフルに向かって片膝ついた
【アスロス】戦士アスロス!リーフル殿にご同行させていただきます!
【ガンテツ】!!(あの狂気の眼から輝きの眼に・・・)
【リーフル】じゃあ魔物退治を・・・
【ガンテツ】待て
【リーフル】?
【ガンテツ】守護神アース・ドラゴンのいる洞窟の地図だ。あいつなら何か知っているだろう
 
すると外から
 
ズバーーーン!!
【兵士】大変です!無数の魔物が攻めてきました!!
【ガンテツ】何!?はやく国民を非難させて退治するんだ
 
リーフルとシャーンはそれぞれ武器を持って外へ向かった
【アスロス】・・・アレはどこだ?
【ガンテツ】・・・武器庫にある。鍛治はしておいたから行け!
【アスロス】おぅ!!
 
走って行ったアスロスの背中を見送ると
【ガンテツ】生きて帰ってこい。馬鹿息子が・・・