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月砂「うーん?」
月砂「聞いてない」
斎藤「そう
月砂「―――うーむ」
月砂「順調だけど」
月砂「今よりお店が繁盛する方法よ」
斎藤(姉貴も頑張ってるんだな。俺も負けずに頑張るか)
月砂「どうしたの?」
月砂「へ?」
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中西監督「1ヶ月で少しは練習も慣れたと思うが」
斎藤「ところで監督、うちは練習試合とか紅白戦とかしないんですか?」
中西監督「紅白戦は4月にやっただろう」
大下主将「じゃあクジ引きな」
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相良「あっちの4番は斎藤か」
中西監督(主審)「では試合を始める! 紅が後攻で白が先攻な!」
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斎藤「いきなりこいつが相手か、とにかく足が速いからな
斎藤(ストレート中心のリードだな)
大下主将(斎藤はこれで図太い神経もしてるし夏には七瀬のエースナンバーを奪うかも知れないな)
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吉田「―――ところで先輩、球種とサインの確認ですが」
吉田「サインは先輩からですか」
吉田「はい!」
吉田(制球も変化もなかなか良いと思うけどな。高校じゃこのレベルで打たれるのか)
吉田(確かに俺も自信はあったんだけど今は斎藤に敵わないな)
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斎藤(キャプテン達には悪いけど、やっぱりこのチームの大将はこの相良さんだろうな。この人を抑えれれば俺のボールは高校でも通じるはずだ!)
相良(当たったと思ったのに当たってないって事はかなりノビてるな。確かに速く感じるが)
相良(カーブも変化が大きいしキレのある球だがスタンドに運べないほどでもない。まあ並みの選手には十二分に通じるから問題はないな)
大下主将「2年ながらプロのスカウトも注目しているからな。ああ言う怪物がプロに行けるんだろうな。と言うよりあいつの世代は他にも怪物がゴロゴロしてるからな」
大下主将「そう言う事だ。お前もこれからだ。相良に負けないよう頑張れ」
斎藤「相良さんに一発くらったけど後続は何とか抑えれたな」
大下主将「ああ、七瀬の後釜と期待していたんだが夏からエースナンバー奪うかもな」
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吉田「神奈川には
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大下主将「それは間違いないな。手元でかなりノビてるからみんな振り遅れて三振してる!」
大下主将「相良でも1打席であのストレートを打つのは無理だろうな!」
斎藤「それでは気を取り直して
大下主将「足を生かすと言う意味では良かったがノビのある球は打ち上げやすいからな。お前の場合はバントよりゴロ打ちを練習した方が良いんじゃないか」
真田(キャプテンの言うとおりゴロ打ちの練習も追加するか)
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中西監督(主審)「デッドボール!」
斎藤「とりあえず後藤さんを保健室へ運びましょう」
大下主将「そうだな。それじゃあ俺が運んで行くよ」
大下主将「気にするなって」
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月砂「それでその人は大丈夫だったの?」
斎藤「うん。お腹に打球受けたんだけど全然問題ないって後藤先輩も明後日からは復帰する予定だってさ」
月砂「あんたもケガには気を付けるのよ」
斎藤「大丈夫だよ。昔からケガには縁がないから」
月砂「ならいいけど」
斎藤「………………」
月砂「それで甲子園出れそうなの?」
斎藤「それは分からないよ。近隣の高校のレベルがまだ分からないし甲子園なんてそう簡単に行ける物じゃないだろうし」
月砂「それと斉天高校だっけ?」
斎藤「うん。この県内じゃ実質的に君臨しているTOPで甲子園でも何度も優勝してる。春の甲子園じゃ準優勝だったけど」
月砂「全国で2番目に強い高校を倒さなきゃ出られないのか、そりゃあ大変よね」
斎藤「まあね。でも組み合わせしだいじゃあ倒さなくても出られるけどね」
月砂「そっか! うちの県じゃ決勝まで出場すれば出られるのか!」
斎藤「そういう事、まあ、こういう考え方は嫌いなんだけどね」
月砂「あんたも私と同じで負けず嫌いだからね」
斎藤「それじゃあご馳走様」