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−１９９６年 ８月−
３回戦も最後の試合が始まった。赤竜高校の相手はランクでは劣る紅蓮高校と１回戦で戦った轟天農業に似たチームだ。
中西監督「知っての通り今日の相手は紅蓮高校だ」
真田「楽勝ですね！」中西監督「確かに１、２回戦の相手に比べて劣るが甲子園の常連だ。経験値で言えば名門と変わらんし油断せず行け！」真田「はい！」
中西監督「返事は良いな。それと今日の先発は工藤で行く！」
工藤「……俺ですか？」中西監督「ああ。来年の事を考えて工藤にも投げさせたいからな」
斎藤主将「そろそろ俺も投げたいなと思っているんですが？」中西監督「工藤も先発として経験させたいからな。まあ斎藤も後半から投げさせる予定だ」吉田（監督が一番油断している気がするな？）
矢吹「残念ながら竜の出番はなさそうだな」小田切「ふん」相川「まとまりが良い様な悪い様な？」福西「ま、らしくて良いんじゃないか！」
女川監督「相手はここの常連である赤竜高校だ」大河内主将「キャプテンの斎藤はまだ登板してないし今日は先発でしょうかね？」
九条「誰も打てない斎藤さんか、絶望的ですね」
小西「嬉しそうな顔で言うなよ？」
妙高「どんな相手でも打ってやる！」
東山（あの打線を無失点に抑えるのは難しいしなんとか３失点…………いや２失点以内に抑えないとな）九条「ま、考えても打てない時は打てないし打たれる時は打たれるんだから気軽に頑張ろう！」小西「そんな励ましで気軽に頑張れるかよ！」妙高「そうだ！」東山（九条の励ましのおかげか？ 少し楽になったな）九条「とにかく頑張ろう！」小西「頑張るのは当たり前だし」大河内主将「ま、俺達らしくて良いじゃないか」小西「ま、そうですね！」
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霞「３回戦もこれでラスト、赤竜高校ＶＳ紅蓮高校の試合をお伝えします。当然の事ながら私こと白銀霞と武藤さんと柴田さんでお送りさせてもらいます」
武藤「自分だけフルネームかい！」
柴田「まあまあ良いじゃないですか！ それより最後も楽しい試合になるんでしょうね！」霞「実力的には赤竜高校が有利と言われている試合ですが結果はどうなるのでしょうか？」
武藤「３回戦でも赤竜高校は斎藤君を温存しているしやはり赤竜高校が有利でしょうね」
柴田「紅蓮高校は打撃力が低いからそのせいでしょうが、その油断しているところを狙えば紅蓮高校にもチャンスはありそうですね」武藤「後は東山君がどれだけ赤竜打線を抑えられるかですか？」霞「東山君は決して失点の少ないピッチャーではありませんしやはり赤竜高校が有利ですか？」武藤「そうですね。後は１年の工藤君がどれだけ抑えられるかかな？」柴田「ふむふむ。荒れると面白そうですね！」武藤「ま、観ている人達にはね」霞「とにかく３回戦も始まりです！」
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工藤（ふう、ここまで１安打で抑えているが相性が良いのか良く分からんな？）
吉田（気にせず全力で投げて来い！）工藤（コクッ！）九条（ここまでの投球を見ると打てそうなんだけどな？）カキ―――ン！ パシッ！
相川「この調子で抑えて行こう！」工藤「はい！」霞「カーブを打ちますがセカンドライナーで１アウトです！」武藤「１回戦でも見ましたが打ち取って行くタイプですね。当てるのが上手い選手がいる紅蓮高校としては相性が悪いかな」
柴田「奪三振が多いのも良いけど、こう言うタイプは守備のリズムが狂わないし守っている内野手は助かるんじゃないかな」九条「打てそうで打てないね」妙高「俺の一発で決めてやるさ！」九条「ま、できるだけ塁に残れる様頑張るよ！」妙高「ああ！」工藤（シュッ！）ガキッ！
千田「やっぱりコントロールがやっかいだな」霞「千田君はライトフライとこれで２アウトです！」武藤「後ろに斎藤君がいるせいかみんな早打ちですね」
柴田「うーん、テンポ良いのは好きなんだけど、あっさりし過ぎて物足りないかな？」妙高（相手投手はさほど脅威ではないし俺なら打てる！）吉田（問題はこいつだな。こいつだけが全国レベルのバッターだ。何よりも長打力がやっかいだしコース付いて一発だけは防ぐぞ！）工藤「…………（コクッ！）」スト―――ン！
妙高（最後は低めのフォークで来ると思ってたぜ！）カキ―――ン！
吉田「…………リードを読まれた！？」工藤（…………行ったな）霞「入った―――！ やはり打ったのは４番の妙高君―――！ 今日２安打目はホームランで紅蓮高校が１点先制―――！」武藤「期待されているこの状況で本当に打つとはさすがは４番ですね」柴田「やっぱり下の世代もレベルが高いですね！」妙高「ふっ、まずは１点だ！」
吉田（ソロだっただけ良かったと思うべきか…………それより俺のせいで打たれてすまなかった）工藤（打たれたのは俺の責任です。それよりこれ以上失点しない様に次からはもっと警戒して行きましょう！）吉田（そうだな。けど、まだ２アウトだし後続にも注意しような！）工藤（はい！）ククッ！
喜多川「想像以上に手元で変化するな！？」霞「カーブがギリギリ入り喜多川君は見逃し三振に終わります！」武藤「しかしホームランの多い試合ですね」柴田「今年も来年も一発長打のプロ野球選手は大量ですね！」工藤「失点か」真田「大丈夫！ １点くらいすぐだよ！」吉田「２打数ノーヒットで良くそんな自信があるな？」相川「確かに僕達左打者には東山君は打ちにくいですね」吉田「出塁率の高そうな１、２、６、８はダメか」
斎藤主将「クリーンナップは全員右だし真田の言う通り１点くらいなら届くだろう！」吉田「まあな」妙高「おっしゃ！」九条「軽く１点先制したけど、今年は逃げ切りで勝った試合はないから不吉だね」東山「不安になる事を言わないでくれよ！」九条「大丈夫！ 元々完封なんて誰１人期待してないし気軽に投げて行こうよ！」全員「うんうん！！」
東山「さすがはチームメイト良く俺の事を理解してるよ！」小西「とにかく失点は少なめに抑えて行こう！」東山「うん！」
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吉田「そう言えば俺からだったな！？」ガキッ！
妙高「オーライ！」パシッ！
東山「……ふう、サードに行くとやっぱり怖いな」霞「スライダーを打ち上げてまずは１アウト！」武藤「コントロールの良さと球種の多さからして器用なタイプって感じですね」柴田「高校２年にしたらレベルが高いですね。将来性を入れればプロも獲得するかも？」斎藤主将（外のシュートで来る！）カキ―――ン！
東山「え？」小西「嘘だろう！？」霞「シュートを真芯でとらえバックスクリーンに叩き込んだ！」武藤「相変わらず良く打ちますね！？」柴田「確かにホームランの多い大会ですね。しかし一気に同点か、やはりバッターとしても一級品なんですね！？」村田「相変わらずあっさりと打ちますね？」斎藤主将「球威が軽いからな。ミートに徹すればスタンドに運べなくもないさ！」村田（バッティングセンスだけで結果出してるから凄いんだけどな
俺も負けてられない！）カキ―――ン！
東山＆小西「嘘だ―――！？」村田「………………やった―――！！」霞「ボール球のストレートでしたが無理矢理合わせてレフトスタンドに持って行った。これで一気に勝ち越し―――！」武藤「当たっていないと思ったらいきなり当たりましたね」柴田「見た目通りパワーヒッターか、球威が軽いとは言えこの球場で芯を外してホームランは脅威ですね！？」武藤「（表情とセリフが合ってないような）それはともあれこれで逆転か」東山「………………」小西「落ち着け！ 幸い左打者には相性が良いし次は抑えられるはずだ！ 忘れるな。俺達だけの試合じゃないんだ！」東山「そうだった。次を抑えて行こう！」小西「ああ！」ガキッ！
篠原（やはり左打者には球の出所が分かりにくいな）霞「ストレートに当てますがショートゴロに倒れて２アウト！」武藤「失点は多いですが１ポイントやリリーフならプロでも活躍するかも知れませんね」柴田「左のワンポイントリリーフか、今は左の巧打者が多いしそう言う意味じゃ活躍してほしいかも！」武藤「こほん！ まあ、同世代の怪物と比べて劣りますが良い物を持っていると思いますよ！」東山（慎重に行くぞ！）ガキッ！
矢吹「速い変化球か、ちょっとやっかいだけど打てなくもないな」霞「矢吹君もＨシュートを打ち上げセンターフライに終わります！」武藤「Ｈシュートのキレは良いですね。これなら」柴田「変化球はレベルが高いですね。これなら化ける可能性もあるんじゃないかな！」
武藤（まだ話の途中だったのに！？）東山「…………はあ」九条「ん？ 失恋でもしたの？」東山「………………はあ」小西「良くこの状況でボケられるな」妙高「ま、１点差なら俺のホームランで逆転してやる！」東山「そうだね。おっし頑張るぞ！」小西「ま、この調子なら問題ないかな？」
村田「感謝しろよ！」工藤「ようやく打ったか、まだ足りないしもう何発か頼む！」村田「相変わらず気軽に頼むし」真田「いやー甲子園での初ホーマー記念に村田君におごってもらおうか！」村田「なんで俺が！？」真田「ホームラン打って上機嫌だしおごってくれるよね？」村田「まさかと思いますが全員分とか言い出しませんよね？」真田「もちろん……」村田「ほっ！」真田「……全員分だよ！」
村田「…………」吉田「時間差で来やがったな」斎藤主将（まあ良い雰囲気なのかな？）
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工藤（シュッ！）ズバ―――ン！
東山「おっし！」霞「最後は粘ってのフォアボールで出塁します。これでノーアウトランナー１塁となりました！」武藤「そう言えば東山君って打率はそれほどでもないんですが出塁率が高く三振が少ないんですよね」柴田「バッターとしても非凡な物を持っているって事か」吉田（足は速いが別に盗塁が上手いって訳じゃないし放って置いても問題ないだろう。それよりバッターに集中するぞ！）工藤（はい。次はセオリー通り送りバントで来るでしょうね）吉田（ああ。多分、村田の方に転がして来るだろうな。あいつを信じて任せて見ようぜ！）工藤（…………ま、味方の守備を信じなくちゃ何もできないからな！ 分かりました！ ギロッ！）村田（…………俺の方に転がして来るか、おっし！ 今日は守備でも活躍してやる！）工藤（シュッ！）村田（タッ！）大河内主将（引っかかったな！）コツンッ！
福西「俺のところかよ！？」パシッ！
吉田「ファーストに投げろ！」シュッ！ パシッ！
霞「セーフ！ 得意の俊足で内野安打を成功と守備の裏を掻いた見事なプレーでしたね！」武藤「考えて見れば分からなくもないプレーですけど、今まで村田君が穴でしたからみんなそっちを狙っていた為に成功したし頭の良いプレーでしたね！」柴田「足も速いし良い選手ですね。さすがはキャプテンってとこか！」武藤「まあ福西君もサードにコンバートされてから日も浅く試合じゃバント処理もあんまり経験ないだろうし仕方ないかな」柴田「うんうん。これで試合がますます面白くなって来たな！」霞「とにかくノーアウトで得点圏にランナーが進みました。そして次はチャンスに強い九条君です！」
九条「繋げて行くから後よろしくね！」妙高「任せろ！」吉田「やっかいだな」福西「ごめん！」工藤「今のは仕方ないですよ。次も送りバントがあるかも知れませんから警戒して下さい！」福西「うん！」工藤「お前もな！」村田「はいはい！」矢吹「ま、約１名を除いて内野の守備は良いし問題ないよ！」村田「うっさい！」相川「とにかく守って行こう！」工藤「はい！」福西「うん！」村田＆矢吹「おう！！」吉田（次のキャプテンもこれで決まりかな）カキ―――ン！
斎藤主将「届かない！」東山「おっと！」九条「あれ？ 当たりが良過ぎたか」霞「ストレートをレフト前にヒットします。しかし当たりが良過ぎたせいかランナーはホームまで行けず満塁となりました！」武藤「ノーアウト満塁でクリーンナップって最悪の状況ですね！？」柴田「行け行け！ グランドスラムだ！」武藤「柴田さん、中立ですよ！」柴田「次の試合じゃ解説も変わるだろうから最後の試合じゃ好き勝手にさせてもらいます！」武藤「開き直らないで下さい！」吉田（シングルなのは助かったがここでクリーンナップか、千田は３割打っているけど、怖いのは後ろの妙高だな。どう攻めるか？）工藤（どのコースに強いとかはないんですか？）吉田（ああ。特に長所も欠点もないんだ。こう言うタイプには自信を持って決め球主体で問題ないと思うんだけど）工藤（フォークだと後逸の可能性もありますからね）吉田（ああ。まずはアウトコースボール球のストレートだ！）工藤（コクッ！）カキ―――ン！
千田「おっし！」霞「カーブをセンター前に打ちランナーの東山君が返って同点となりました。しかしノーアウト満塁で４番と状況は変わりません！」武藤「中西監督、出ませんね。この場面なら交代も仕方ないと思うんですけど？」柴田「確かに普通なら斎藤君に代える場面ですね。しかしこの有り得ない采配を名将と呼ぶ人もいますしどうなりますかね？」霞「ちなみに打たれても抑えても名将と呼ばれる理由はその選手が大成する事もあるからと言う話です！」武藤「ま、分かりやすい理由ではあるな」柴田「しかし敗戦も選手が成長するなら仕方ないってのは納得行かないですね！」霞「しかし勝つか負けるかは試合が終わるまで分からないどうなるか？」柴田「楽しくなって来ましたね！」武藤「２人共ノリノリだな」妙高「終わりを教えてやる！」工藤（抑えて見せる！）吉田（ふう、強い奴だ。やはりこの場面ではフォークしかない。死んでも後ろには逸らさないから全力で投げろ！）工藤（はい！）スト―――ン！
妙高「満塁でもその顔見れば決め球はこいつだと思っていたぜ！」カキ―――ン！
本来ならスタンドまでは行かないボールだったが工藤の球威の軽さと妙高の長打では相性が悪く打球はレフトスタンドに入るのだった！
中西監督（ここからだ。這い上がって来い！）霞「ここでピッチャー交代、工藤君に代わって斎藤君がマウンドに向かいます。レフトには代わって木下君が入ります！」武藤「守ると言うより裏からの攻撃布陣って感じですね」柴田「ランナーは消えてなくなったけど、ノーアウトだし斎藤君がどう言うピッチングをするか楽しみですね！」工藤「気持ちで負けてなくても結果はこれか」村田「らしくない事言ってんなよ。俺達はまだ１年目だ。これからだろう！」工藤「お前に心配されるとはな！」村田「そんなんじゃねえよ！」
真田「相変わらず仲が良いのか悪いのか分からないね？」吉田「あれは仲が良いんだろう。これなら工藤も大丈夫だな！」真田「そうだね。しかしあの低めのフォークをあそこまで飛ばすとはおっかないね！？」吉田「あの変化なら三振間違いないと思ってたし今日の妙高はバケモンだな！？」真田「それで我らが斎藤君は？」斎藤主将「工藤なら村田もいるし大丈夫だ。後は流れを変える為にも俺が抑えて行く！」吉田「一気に４点リードだからな。しかも妙高１人で５点も取ったし猛打賞だし来年が怖いな！？」斎藤主将「４点取る為にもまずは抑えないとな！」真田「だね！」吉田「だな！」
妙高「くっくっく！」東山「分かりにくいけど、これって喜んでるんだよね」九条「楽しそうだね」小西「楽しそうなのか？」九条「とにかく今日も逆転したしこれだけ点があれば勝てるよね！」東山「そうだね」小西「いや相手は全国でも最強と言われる打撃陣だ。４点では危ないかも知れない！」妙高「いくらだ？」小西「えっと、後６点もあれば問題ないかな」妙高「任せろ！」九条「確かに１０点差ならコールドはないけど勝利は確定だろうね」全員（そんだけ取れればな）ズバ―――ン！ ズバ―――ン！ ズバ―――ン！
喜多川＆花塚＆津坂「………………ダメだ！？」霞「相変わらず難攻不落の斎藤君、三者三振と素晴らしいピッチングを見せます！」武藤「よっぽど調子悪くないと１打席からは打てませんね」柴田「１４４キロか、やっぱり怪物ですね。しかもスタミナ、コントロール、変化球、どれも一級品ですからね。まだまだ面白くなりそうですよ！」霞「ですがこの回、一気に５得点で逆転と立場は一気に変わりましたね！」武藤「ですね。続投は完全に裏目に出たし妙高君もあの場面で良く打ちましたよ」柴田「３打数３安打２本塁打５打点と言う事なしだからね。来年も楽しみだよ！」斎藤主将「４点か、やっぱり吉田からの攻撃に期待かな」吉田「それ嫌味か！」斎藤主将「あっ！ 俺からの打席だったか」真田「いやー頼りなくてごめんね！ 斎藤は今日１０割だし今度も打ってくれるよね！」斎藤主将「いや、まだ１打数１安打だしこれを続けて行くのはちょっと！」村田「場外へ飛ばしてやりますからキャプテンは力まず振って行って下さい！」斎藤主将「お前に力まずとか言われるのも妙な感じがするけどまずは塁に出ないとな！」矢吹「俺も続いて見せます！」篠原「当然俺も！」真田「その調子で僕まで回せ！」吉田「さっきから妙なテンションだな」真田「ノーヒットですが今日は調子が良いですから！」吉田「ふーん（けど今日は完全に抑えられてるし次の試合じゃまた調子を落とすかもな）」九条「いやーうちの打線はダメダメと言われるくらいあっさりと抑えられましたな」小西「ま、斎藤さんが凄いって事でもあるんだろう」東山「残り４回か、最低でも１回を１失点で抑えて行くしかないか！」小西「それじゃ延長でサヨナラだよ！」東山「…………そうでした」妙高「まだまだ点も増えて行くから安心して投げて行け！」小西「まあ打たれたからってオタオタするなって事だな！」東山「ですね」小西（本当に大丈夫か？）
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斎藤主将（ここで長打はいらない。コンパクトに当てて行く！）東山（やっぱり迫力があるなー）小西（と言っても１０割打てる訳じゃない。恐れず来い！）東山（うん！）カキ―――ン！
斎藤主将「おっし！」霞「一二塁間を抜けた！ 打った斎藤君はファーストでストップ！」武藤「あっさりとＨスライダーをヒットしましたね！？」柴田「正に打撃の天才ですね。まったく練習してない訳じゃないでしょうが実戦で活躍するところとか未来のスターって感じですね！」村田「これで舞台は整ったな。２打席連発と行くぜ！」篠原（力が入ってるな。逆効果にならなきゃいいが？）東山（シュッ！）ガキッ！
村田「やばっ！？」霞「セカンドの斎藤君はアウト！ ファーストは一歩早く村田君はセーフです！」武藤「あっさりとカーブに引っかかりましたね。普通なら併殺なんですが村田君は意外に足も速いですからね」
柴田「やっぱり１年生ですね！？」武藤「前のホームランの時と評価が変わったな」篠原「あのキャッチャーなかなか良いリードをするな」矢吹「まあ村田が分かりやすかったせいでもありますけどね」篠原「まあな。最低でも１点ずつ返して行きたいとこだしお膳立てくらいはしてやる！」矢吹「え？」コツンッ！
妙高「俺のところかよ！」霞「篠原君は送りバントを成功させこれで２アウトランナー２塁となりました！」武藤「反応も遅かったし妙高君の守備はあまり上手くありませんね」柴田「得点圏で１年の矢吹君か」矢吹「こう言う事か期待に応えてやるぜ！」カキ―――ン！
東山「なっ！？」九条「こりゃ間に合わないな」霞「Ｈシュートを完全にとらえた！ 打球は左中間を抜けて村田君はホームへ返る。打った矢吹君はセカンドでストップ！」武藤「この場面でタイムリーとはやっぱりスタメンだけあって良い選手ですね」柴田「さすがに１年生とは言えスタメンですね。いやー彼も未来のスターになるかも！」武藤「さっきからコロコロ評価が変わり過ぎだよ！」矢吹「おっし！」村田「なんとか返れました！」福西（もう少し喜べば良いのにって言ってもダブルプレーになるところだったし仕方ないかな）東山「………………」小西（落ち着け！ まだ３点勝っているんだ。次はノーヒットのバッターだし落ち着いて投げれば問題ない！）東山（そうだね！）ズバ―――ン！
福西「しまった！？」霞「最後はアウトコースのストレートを空振り三振！」武藤「左打者には強いですね。完全にタイミングを外されてましたよ！」柴田「はあ、簡単に終わっちゃったな」武藤「いや１点は取った訳だし勝敗はまだ分かりませんよ」小西「まだ３点ある。落ち着いて投げて行こう！」東山「だね！」九条「妙高君がまた点を取ってくれるって言ってるし打たれても挫けなければなんとかなるよ！」妙高「その通りだ！」東山「ハイテンションだね」小西「今日も２人共調子が良いからな」九条「この調子で行くぞ！」福西「すみません。リリースが上手くてどうにも打ちづらいです！？」矢吹「俺はなんともなかったしやっぱり左だと打ちづらい見たいですね」斎藤主将「まあ仕方ないさ。それに１点は返せたんだ。この調子で少しずつ点を取って行こう！」矢吹「そうっすね」村田「俺も次こそ打ちます！」斎藤主将「まあ意気込むのは良いけど、ボールはちゃんと見て冷静に打とうな！」村田「ええ。十二分に自覚しています！」
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斎藤主将（シュッ！）ガキッ！
九条「当たった！？」村田「と言ってもアウトですけどね」九条「これなら打てるよ！」村田（いや、当たる=ヒットって訳じゃないし、しかしセンスが良いのか悪いのか分からない人だよな？）霞「残念ながら九条君はセカンドゴロに倒れて１アウトです！」武藤「１打席目から当てるところは凄いですね」柴田「しかしヒットはならずですか、やっぱりそうそうは打てないのかな？」斎藤主将（シュッ！）ズバ―――ン！
千田「速さも凄いな！？」霞「１４２キロのストレートを空振り三振と千田君も手が出ません！」武藤「１打席目ですからね」柴田「次は妙高君か、今日最高の調子だしどう言う結果になるのかな？」吉田（問題はこいつだな）斎藤主将（大丈夫だ。１打席目で俺から打てる奴は限られている。２年の妙高ならまだ抑えられる！）吉田（自信満々か…………本当、味方で良かったな！）ズバ―――ン！
妙高「…………これが斎藤一さんか」霞「最後は高めのボール球を振らされて空振り三振！」武藤「三球三振か、絶好調の妙高君を３球で仕留めるとはさすがは斎藤君ですね！？」柴田「やっぱり１打席じゃダメか、せめて斎藤君が最初から投げていれば打つチャンスもあったろうに！」武藤「そうですね。しかしこの回も三者凡退か、斎藤君から点を取るのは無理そうだし次の裏の攻撃で試合の結果が決まるかも？」吉田「さすがは斎藤だな」斎藤主将「ここで点を取られたら終わりだからな」真田「守っている人間としてはちょっと物足りないけどね」吉田「まあな」斎藤主将「悪かったな。けどセカンドには打たれたし普通だろう」真田「まあね。それで次は吉田からかなんとか１点差くらいにしたいね」吉田「ああ。斎藤達に繋げて見せるぜ！」真田「吉田が燃えてる」斎藤主将「お前も回ったら打ってくれよ！」真田「僕に回るくらいなら逆転してるでしょう！」斎藤主将「野球は９回までだろうが！」真田「…………回ってくればちゃんと打つよ！」吉田「ひそひそ（間があったな）」斎藤主将「ああ」東山「三者凡退か」小西「相手が相手だし仕方ないさ…………それでどうだった？」九条「うーんと凄く速かったね！」小西「そうか」妙高「コントロールも良かったし繋げて打つのは難しい相手だな」小西「やっぱり追加点は難しそうだし逃げ切るしかないか」東山「頑張ります！」小西「ああ！」九条「うん！」妙高「おう！」
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吉田「それにしても今日は真田も相川も出塁できずか」斎藤主将「左打者は相性が悪いって話だったしな」吉田「しかし左打者全員がノーヒットとはな」斎藤主将「ま、俺もここまで打てないとは思わなかったけどな。ここからはクリーンナップだし最低でも１点差までには追いつきたいところだな！」吉田「俺もタイミングが合って来たし単打ならなんとか打てそうだ！」小西（４打席目だしさすがにタイミングを合わせて来るだろうな。小細工すると逆にスタミナを削りそうだし東山の根性に期待するか）東山（まずは変化球からか）カキ―――ン！
大河内主将「ここは通さん！」パシッ！
吉田「右へ流すべきだったか！？」霞「三遊間を抜けるかと思いましたが大河内君が見事な守備を見せて１アウトです！」武藤「評価は低いですが足、肩、守備とここまで守備能力が高い選手は少ないでしょうね！」柴田「ショートと言ったら一番上手い選手が守るところですからね。実は僕もショートです！」武藤「知っています！」吉田「悪い。サードは穴だけどショートは鉄壁だって忘れてた！？」斎藤主将「失点が多いって言っても守備も悪くないからな」村田「と言っても守備が良いって選手も少ないですからね」斎藤主将「確かに守備が秀でていると言えるのは大河内くらいだな」吉田「それじゃ後は頼む」斎藤主将「ああ！」カキ―――ン！
大河内主将「通さないと言ったら通さない！」パシッ！
斎藤主将「俺もかよ！？」霞「期待の斎藤君でしたが抜けずショートライナーに終わります！」武藤「この場面で斎藤君がアウトか、これは決まったかもな」
柴田「まだだ！ きっとこの次の村田君が」村田「さっきは矢吹達が救ってくれた。今度は俺が期待に応えてやる！」カキ―――ン！
東山「またですかっ！？」霞「柴田さんの期待通りカーブをレフトスタンドに叩き込んだ！」武藤「さっきアウトになったボール球を力付くで持って行きましたね！？」柴田「だから言ったでしょう！ さすがに１年ながら５番を打っているだけはありますよね！」武藤「評価が上がって下がってまた上がったか（こう言うタイプって見る目があると言えるのか、それともないのかな？）」小西（ソロで良かったと言うべきか、まだ２点あるし次は完全に封じ込めている６番だ。自信を持って投げれば抑えられる！）東山（うん！）ガキッ！
篠原「やはり芯を外されるか」霞「篠原君は打ち上げてサードフライに終わります。しかし村田君のホームランで２点差となりました！」武藤「後１回で２点差か、左が多いし終わったかな」柴田「まだまだ分かりませんよ！」武藤（９回は下位打線だし難しいと思うけどな）小西「良くやった。これで７割方勝利が決まった！」東山「７割なんだ？」小西「うむ。だが９回も今見た様なピッチングをすれば問題ないはずだ！（しかしスタミナは限界そうだな。元々完投タイプじゃないし仕方ないと言えば仕方ないんだけど）」九条「ま、下位打線だし守る事に集中すれば大丈夫でしょう！」妙高「先輩達には言えないセリフだよな」九条「とにかく守って行こうよ！」東山＆小西＆妙高「おう！！！」斎藤主将「１点は取れたか」真田「さすがに後１回で２点差って厳しくない」吉田「いまさらかよ！」斎藤主将「確かに厳しいができなければ俺達の夏は終わる！」全員「……………………」村田＆矢吹「だったらやるしかない！」斎藤主将「と言う事だ。俺だってここで終わるのはごめんだ！」矢吹「ここまで先輩達の活躍で勝って来たしこう言う場面で俺達が頑張らないとな！」村田「ああ！と言っても俺の打席が来るなら延長だろうからな。キャプテンもそう言う意味じゃ悔しいんじゃないかな」矢吹「必ず繋げて見せるさ！」
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霞「試合もいよいよ９回、６対４で紅蓮高校がリードしていますがこのまま終わるのでしょうか？」武藤「赤竜高校の打線は凄いですが後１回で２点は厳しいですね」柴田「いやいや、このパワー打線なら２点くらい問題ないです！」武藤「ま、控えにも良い選手はいますし可能性はゼロじゃありませんけど」霞「まあ今は守りですね。斎藤君がどう言うふうに抑えるかが注目されます！」武藤「ここで点を取られたら絶望的ですからね」柴田「下位打線だし問題なし！」武藤（５番からなんだけどね）斎藤主将（さすがに２点は厳しいな。けど望みは捨てない！）ズバ―――ン！
喜多川「タイミングが全然合わない！？」霞「かすりもせず三球三振とボールは走っている様です！」武藤「１４３キロとやっぱり速いですね！」柴田「コントロールも良い見たいですからなかなか打てないでしょうね！」斎藤主将（次もとっとと終わらす！）ククッ！
花塚「カーブ！？つうかなんでこんなに曲がるんだよ！？」霞「変化球も混ぜて来ました。ちなみに結果は空振り三振です！」武藤「観れば分かります。しかし斎藤君は全力で投げてますね。これは１打席じゃ手が出ませんよ！」柴田「良いぞ！ その調子で行け！」斎藤主将（こいつで終わりだ！）ズバ―――ン！
津坂「消えた！？」霞「最後はＭＡＸ１４５キロのストレートで見逃し三振とやはり難攻不落な斎藤君でした！」武藤「速いですね。しかし１４５キロか、ここが限界なのかな？」柴田「いやいやまだまだ伸びますよ。多分」武藤「そうですか」
真田「三者三振か、なーんかムードが良くなった感じがするよね！」吉田「ああ！ 後はあいつらに託すだけか！」斎藤主将「…………ああ！」真田「責任感じる気持ちも分かるけどさ１人で野球やっている訳じゃないんだしみんなを信じようよ！」斎藤主将「もちろんだ！ 後はみんなを信じるだけだ！」真田「そうそう！」吉田「お前は回るかも知れないんだから打てよ！」真田「さすがに自信なくなって来たけど、後輩が頑張るなら僕も頑張らないとね！」吉田「正直な事で」真田「うん！」吉田「誉めてねえよ！」真田「先を読まれた！？」斎藤主将「ははっ、後は信じるだけだよな！（１人で野球やっている訳じゃないか、知らないうちに自分がやらなきゃ勝てないって思い込んでたのかもな。みんなを信じてみんなで勝つか）」東山「あっさりと終わっちゃったね」小西「ダメ押しにはならなかったがまだ２点勝ってるし問題ないだろう！」東山「うん。全力で抑えるよ！」九条「赤竜に勝てば優勝も見えて来るね！」妙高「このまま全国制覇だ！」全員「おう！」
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霞「いよいよ終わりが見えて来ましたね。ちなみに１年生の矢吹君からで今日はタイムリーを打っています！」武藤「前回はタイミングが合っているし期待できそうですね！」柴田「最初か重要な場面ですね！」矢吹（ここでホームラン打っても１点届かない。それならここはヒットを狙って先輩達に任せる！）カキ―――ン！
東山「しまった！？」小西「この場面で失投投げるか！？」霞「打球は左中間を抜けた！ 打った矢吹君はセカンドで止まります！」武藤「この場面で２ベースとはやりますね！」柴田「いやーこんな将来有望な選手がいるとは赤竜高校の未来も安泰ですね！」福西「代打かと思ったらそのまま打たせてくれるのか？みんな頑張っているんだ。俺だって！」小西（送りバントの可能性もあるな。バントしにくいボールで行くぞ！）東山（うん！）ガキッ！
福西「しまった！？」
矢吹「ちょっと！？」パシッ！ シュッ！
妙高「危なかった」霞「福西君のバント失敗で併殺と思われましたがファーストは一歩早くセーフです！」武藤「小技の上手そうな福西君にしたら意外な結果ですが最悪の展開は避けられましたね」柴田「それにしても左打者は完全に封じ込まれてますね。東山君の左打者に対しての評価は一気に上がった訳か」木下「９番だからってなめんな―――！」カキ―――ン！
東山「またやってしまった！？」小西（１回で失投が２球か、限界なのかいやまだ行けるはずだ！）霞「入った！ この場面で同点ホームランと赤竜高校が意地を見せました！」武藤「十中八九決まったと思ったけど、ここでホームランか、しかも９番が！？」柴田「失投を投げたのが致命的でしたね。元々球威もないしコントロールやキレが落ちた今じゃ左打者でサヨナラもあり得るかも！？」武藤「しかしこの場面で木下君が打つとは…………嵯峨君もこんな感じだったかな？」霞「とにかく同点です。試合は振り出しに戻っちゃいました！ ちなみにここで点を取ればサヨナラなんですが」武藤「分かってますよ」柴田「さてさてどうなるやら？」東山「こんな場面で最悪の事をしてごめんなさい！」小西「泣くな。まだ試合は終わってないんだ。延長でなんとか点を取れば良い！」九条「そうそう。ここから張り切って行こうよ！」妙高「そうだ。ここを抑えなきゃ俺達の負けになる。諦めずに投げろ！」大河内主将「エースが投げて負けたんじゃ仕方ないさ。とにかく全力で投げてくれ！」東山「はい！」小西（何も言わなくても立ち直ってくれればいつか大成すると思うんだけどな！）真田「本当に後輩が頑張ってるしなんとか出ればサヨナラに繋げられるかも知れないし頑張らないとね！」ガキッ！
東山「…………ふう」霞「この回は粘りましたがＨスライダーを引っかけて２アウトです！」武藤「やっぱり左には打ちにくい見たいですね」柴田「ですがコントロールも安定してないしクリーンナップに回ると怖いですね」武藤「球威もないし一発のある打者ならサヨナラもあるか」柴田「紅蓮高校としたらこの相川君で切りたいところですがね。幸い代打はないし得意の左打者だし次の吉田君でピッチャー交代の可能性も」霞「と話している間ですが相川君はデッドボールで出塁しました！」武藤「確かにコントロールも一気に落ちたな」柴田「………………」相川「…………ふう」東山（ペコッ！）小西「すまん」相川「大丈夫！（完全な失投で全然痛くなかったしこっちとしたら幸運だしね！）」小西（最悪の展開だな。もうスタミナはないも当然、そして今日は当たってないと言っても下手すればスタンドまで直行の３番か）東山（ここまで自分がミスをして来た。だけど、みんな僕を信じてくれている。それならここで真価を見せてやる！）小西（落ち着いているな。これなら大丈夫だ！）吉田（終わった奴の目じゃない。さすがはエースって事か、けど俺もここで終わる訳には行かないんだよ！）カキ―――ン！
東山「………………みんな、ごめん！」霞「レフトスタンドへ直行！ この回、一気に４得点で２ホーマーと赤竜高校が劇的なサヨナラ勝ちです―――！」武藤「最後の１球は良いコースだったんですけどね。気力だけじゃキレまでは戻りませんでしたね」柴田「しかし左打者は完全に封じ込めた訳だし東山君は負けて評価を上げましたかね」霞「終わって見れば９回８失点ですし評価が上がるとも言えないと思いますけどね」柴田「確かに」武藤「でも！ 良いプレーだったと思いますよ！ 終わって見れば最後までハラハラって感じで楽しかったですし！」霞「確かに視聴者には楽しい試合だったかも知れませんね。しかし最後に４得点とは赤竜高校の底知れない力を見せてもらいましたね！」武藤「まったくですよ。やっぱり追い込められると凄いんですね！？」柴田「それにしても最後まで楽しかったな。また呼んで下さいね！」霞「機会があればお呼びしましょう！ これにて３回戦も終わりです。これでベスト８も揃いました。準々決勝でお会いしましょう！」武藤「ベスト８に残ったのは名門ばっかりと番狂わせはなかったか」柴田「それじゃまたお会いしましょう！」東山「結局は俺の力が足りなくて負けてしまってすみませんでした！」小西「いや最後の強気のＨシュートは良かったぞ！ コースを読んだ吉田さんが凄かっただけだ！」吉田「確かに気持ちのこもった良いボールだったな。あれでホームランはできすぎだったな」東山＆小西「吉田さん！？」吉田「ま、打った俺が言っても嫌味にしか聞こえないかも知れないがもっと上手くなれよ！」東山「は、はい！」小西（この試合は東山に取って良い経験になったかも知れないな！）真田「今日は良いところなしか、最後は吉田に良いところ全部持って行かれるし」九条「長く野球やっていればノーヒットの試合もありますよ。ま、次もあるんですから次で活躍すれば良いじゃないですか！」真田「それもそうだね！」斎藤主将「あっさりと立ち直ったな」妙高「落ち込んでも結果は変わりませんからね。ああ言う振る舞いは立派だと思いますよ」斎藤主将「そう言う君は落ち込んだままだね？」妙高「負けて悔しいですし会いたい奴に会えないのも悔しいですから！」斎藤主将「なるほどね！（会いたい奴に会えないか、みんなそう言う想いで勝ち上がっているのかもな！）」敗者は次の可能性に賭けて再び上を目指す。そして勝者は敗者の想いも背負って勝ち上がらなきゃならないと斎藤は敗者の想いも背負って最後まで勝ち上がろうと決意するのだった。
村田「大丈夫ですよ。キャプテンが打たなくても俺達が打ちますから！」斎藤主将「ははっ、言ってくれるな。けどその調子だ！」村田「はい！」木下「俺も打ちますからね！」矢吹「俺もです！」小田切「俺達にも次があるさ！」工藤「そうだな！」大河内主将「なんと言うか完敗だな」小西「そうですね」大河内主将「ま、これからも俺達の分まで頑張れ！」東山「はい！」小西「もちろんです！」九条「了解！」妙高「うっす！」こうして赤竜高校は３回戦も勝ち上がった。残り３回勝利して斎藤はチームを頂点に導けるのか？