第53章 必然のドラフト日

−1996年 11月−
斎藤達もいよいよプロ入りの日が来たと言ってもまだ指名されていないが斎藤達の周りには記者が大勢集まっている。
斎藤&真田&吉田「………………………………………………」
中西監督「そう緊張するな」
真田「指名されない僕達が緊張している訳ありませんでしょう」
吉田「緊張しているせいかセリフが変だな」
斎藤「吉田は広島が指名するらしいし真田は未定か」
吉田「そして斎藤は巨人だな」
真田「君達は良いねー!」
吉田「いつもの自信はどうした?(と言ってもいつも空自信って感じだけど)」
真田「さすがに2人が指名されて僕だけ指名されないと思ったら怖くなって来まして」
吉田「やっぱりセリフが変だな。まあ巨人も残っていたら指名するって言ってくれたし大丈夫だろう」
斎藤「3年間一緒に頑張って来たんだ。甲子園でも活躍したしきっと何処かが指名してくれる!」
真田「けど大本命の横浜は村雨君を1位指名するって言われてるし」
吉田「仮に指名されるとしても俺達じゃ1位は無理だろう」
中西監督「そんな事もない。確かに1位は難しいかも知れないが上位での可能性もある!」
真田&吉田「えっ!?」
斎藤「いよいよ始まる。本当の意味での3年間の結果がここでも決まるのか」

ドラフト会議
霞「昨年も凄かったですが今年も負けていませんのドラフトが始まります。やはり注目するのは甲子園を制覇した赤竜高校の斎藤君、そして無明実業の風祭君です!」
武藤「他にも有名で即戦力の高校生がゴロゴロいますからね。今年も凄いドラフトになりそうですよ!」
霞「それでは注目の選手の入団は何処になるのか注目です!」

ドラフト会議
阪神タイガース
石崎 和久 18歳 投手
転生高校
福岡ダイエーホークス
佐伯 真敏 18歳 投手
斉天大附属高校
横浜ベイスターズ
村雨 剣 18歳 内野手
風雲高校
千葉ロッテマリーンズ
石崎 和久 18歳 投手
転生高校
ヤクルトスワローズ
滝沢 裕司 18歳 内野手
雪影高校
近鉄バファローズ
天野 直人 17歳 外野手
無明実業高校
広島東洋カープ
石崎 和久 18歳 投手
転生高校
西武ライオンズ
風祭 大吾 18歳 内野手
無明実業高校
中日ドラゴンズ
風祭 大吾 18歳 内野手
無明実業高校
日本ハムファイターズ
天野 直人 17歳 外野手
無明実業高校
読売ジャイアンツ
斎藤 一 17歳 投手
赤竜高校
オリックスブルーウェーブ
風祭 大吾 18歳 内野手
無明実業高校

佐伯「単独で指名か」
中尾主将「2回も甲子園優勝投手になったんですし1位指名は当然ですよね」
西田「やっぱり凄いんだよな」

村雨「わっははは、当然の結果だな―――!」
伊藤「本当に1位で指名されやがった!?」
石田「1位で指名されるって言われてるけど」
吉岡「実際指名されたらやっぱり驚くよな!?」
村雨「わっははは―――!」

滝沢「ヤクルトスワローズか」
後藤「ファーストは巧打者の土丸屋さんですしポジション争いは大変そうですね」
滝沢「ああ。だけど相手が手強い方がやりがいはあるな!」
朝山「そう言うセリフが出るから1位指名なんだろうな」

真田&吉田「来た―――!?」
福西「何で指名された斎藤さんより団長達が驚くんですか?」
真田「なんとなくかな」吉田「知ってはいても実際指名されるところを観るとな」
斎藤「ふう、指名してくれたか、あいつらは何処に行くのかな?」

武藤「高卒ばかりで単独で指名されたのは佐伯君、村雨君、滝沢君、斎藤君ですか」
霞「うーん、単独とは言えどれも良い選手ですが複数指名されたのは石崎君、風祭君、天野君の3人ですね」
武藤「石崎君はサウスポーで甲子園最速155キロを記録と昨年の河島より評価が高く実力もありますから河島以上の活躍をするかも知れませんね」
霞「ちなみに河島選手は新人王こそ逃した物も最多奪三振やシリーズMVPやノーヒットノーランなどを記録と怪物投手としてアピールしました!」
武藤「そして風祭君は嘉神や久住に近いですが才能は彼ら以上でしょうね。能力も高く安定した成績を残しそうです」
霞「ちなみに嘉神選手と久住選手は首位打者を獲ったほどの選手ですから1年目から首位打者のタイトルを獲るかも知れませんね!」
武藤「天野君は風祭君に劣る物のその能力は超高校級で将来性も高いですからね」
霞「ちなみに天野の性で分かる様に近鉄の天野監督のご子息でもあります!」
武藤「兄もいますから兄弟仲良くチームメイトとして頑張ってもらいたいところですね」

山岡監督「来い!」
福井監督「外れてしまった」
本田監督(ダメか、次は予定通りに引けると良いんだが)

霞「阪神が獲得しました。これは面白いです」
武藤「福井さん、昨年は高須を獲ったのに今年は運が悪いんですかね?」

石崎「阪神か、竜崎さんもいるし俺も活躍すれば優勝争いに加われそうだな!」
広瀬「自信満々ですか!?」

中尾監督「来たな!」
中村監督「ちっ!」
大村監督(俺の後継者にって思ってたのにな。仕方ない。次はあの投手を指名するか)

霞「今年の本命を獲ったのは今年の日本一のチームとなんか運命的ですね」
武藤「確かにね。しかし凄い選手がまた1人増えるのか、それに斎藤君や石崎君のいるセリーグの方が盛り上がりそうだな」

風祭「久住さんと同じチームか、河島さんとか奥森さんとかいるけど、あまり知らないしちょっと不安だな」
直人「天才が何を言ってやるのやら、ま、俺は兄貴や親父と同じチームだしちょっと優越感だな」
風祭「近鉄に指名されると決まった訳でもないだろうに」

天野監督「残念ながら俺は福井と違う。もらった…………あれ?」
和田監督「ふっ、久し振りに勝ったぜ!」
天野監督「絶対獲ってやると言う気持ちで俺が負けるとは!?」

霞「残念ながら近鉄に獲得はされず獲ったのは日本ハムでした!」
武藤「意外ですね。クジを外したのも意外なら和田さんがアベレージヒッターを獲るのも意外でしたと言っても和田さんの好みだけで指名が決まる訳じゃないし当然と言えば当然なんですが」

直人「う、嘘っ!?」
風祭「残念ながら現実だな」
直人「あ、悪夢だ―――!?」
風祭(言った俺が言うのもなんだけどそりゃショックだよな)

堀内監督(見事な一本釣りだ。これでもう一枚先発が追加された!)
山崎監督(村雨は外野に回して守備を完璧にするか)
松田監督(将来の4番も手に入れたし来年こそ優勝奪還だ!)
垣内監督(今年の日本一のピッチャーだ。プロでも必ず通用する!)

ドラフト会議
阪神タイガース
石崎 和久 18歳 投手
転生高校
福岡ダイエーホークス
佐伯 真敏 18歳 投手
斉天大附属高校
横浜ベイスターズ
村雨 剣 18歳 内野手
風雲高校
千葉ロッテマリーンズ
永久 拓海 24歳 投手
北条製紙
ヤクルトスワローズ
滝沢 裕司 18歳 内野手
雪影高校
近鉄バファローズ
広瀬 幸一 18歳 捕手
転生高校
広島東洋カープ
麻生 雅彦 22歳 投手
創運大学
西武ライオンズ
常葉 命 18歳 外野手
流球高校
中日ドラゴンズ
谷口 道哉 18歳 投手
流球高校
日本ハムファイターズ
天野 直人 17歳 外野手
無明実業高校
読売ジャイアンツ
斎藤 一 17歳 投手
赤竜高校
オリックスブルーウェーブ
風祭 大吾 18歳 内野手
無明実業高校

広瀬「1位だぜ!」
石崎「ハズレだけどな」
広瀬「うるせ―――!」

常葉「俺が1位っ!?」
谷口「うむ。大した物だ」
丸目「お前もな」

霞「今年も高校生を中心としたドラフトでしたが続きは重複する事もなく綺麗に決まりました」
武藤「さすがに1位は甲子園に出てた選手ばかりですね。大学からは創運大学の麻生君か、石崎君より評価は低いですが150キロのボールを投げると例年なら逆指名は間違いないでしょうね」
霞「ふむふむ。それで永久君は?」
武藤「確か150キロ近いボールとスライダーが武器の本格派でしたね」
霞「やっぱり1位は実力派ですね」
武藤「ですね」
霞「ちなみにバファローズは長打力の凄まじい広瀬君、ライオンズは滝沢君クラスの打撃力を持つ常葉君を指名、そしてドラゴンズは抜群の変化球とコントロールを持つ谷口君を指名しました!」

本田監督(残念ながら石崎は獲れなかったが即戦力の投手を手に入れたし良しとするか)
福井監督(石崎は獲れなかったが麻生が獲れたし良しとするか、しかし石崎を外しても斎藤が手に入ると思ったのに読みがあまかったな)
天野監督(直人は獲れなかったけど、広瀬と言う籾山の後釜も手に入れたしオッケーとできるか―――!?)
中村監督(外野手が欲しかったし常葉なら打撃も守備も問題ないだろう)
大村監督(今年から守備と投手力を重視するし良い投手が手に入ったな)

ドラフト会議
阪神タイガース
井上 和人 18歳 外野手
斉天大附属高校
福岡ダイエーホークス
俵坂 悠介 22歳 内野手
月影大学
横浜ベイスターズ
池田 良太 17歳 投手
天狼学園高校
千葉ロッテマリーンズ
藤井 孝一 18歳 捕手
無明実業高校
ヤクルトスワローズ
丸目 奏 18歳 外野手
流球高校
近鉄バファローズ
八代 正秀 18歳 外野手
転生高校
広島東洋カープ
吉田 毅 18歳 捕手
赤竜高校
西武ライオンズ
大沼 和司 18歳 投手
無明実業高校
中日ドラゴンズ
真田 和希 17歳 外野手
赤竜高校
日本ハムファイターズ
白鳥 総云 23歳 内野手
佐藤コンツェルン
読売ジャイアンツ
堺 戒 18歳 捕手
天狼学園高校
オリックスブルーウェーブ
新井 一馬 17歳 外野手
雪影高校

井上「俺も指名された!?」
佐伯「うちの4番だからな。そりゃ指名されるだろう」
井上「弱小球団とは言えあまり活躍しなかった俺を上位で指名してくれるとはこの恩に報いるぞ!」
佐伯(弱小球団は余計かな。それと実は5番打者だったな)

池田「俺が2位指名!?」
堺「1位じゃないのは不服だが斎藤と同じチームだし池田とも同じリーグと楽しめそうだな」
池田「横浜ベイスターズか」
堺「スルーされるのは悲しいんだけど」

大沼&藤井「嘘っ―――!?」
直人「見事なシンクロだね」
風祭「4人指名は二度目と凄い事なんだけど」

丸目「何とか指名してくれたか」
霧島「同校で3人指名は史上初ですね!?」
速水「凄いな!?」

八代「俺も指名された!?」
浅野監督「まあ木下に負けず劣らずのセンスだし上位指名は当然だな」
石崎「しかも同じチームかよ」
広瀬「木下さんもだからよっぽど近鉄には縁があるんだろうよ」

吉田「本当に来た―――!?」
真田「指名された―――!!」
斎藤「どっちの球団も1位は投手だし打者としたら一番期待されているって事かな」

新井「俺が2位指名か」
朝山「俺も3位で指名されたぞ!?」
大沢主将「見れば分かりますよ」
赤園「うむうむ。3人指名とはさすがは名門ですね〜」

霞「続いて2位の指名ですがこちらも高卒選手が多く来年も若手が活躍しそうです」
武藤「そうですね。何処まで伸びるか今から楽しみですね」
霞「指名された大半は甲子園の常連校ばかりですね」
武藤「特に無明実業は6年振りの4人指名と甲子園での活躍も当然と言った感じですからね」
霞「各校の指名最多は4人ですが入団数は最高3人ですよね」
武藤「つまり全員が入団したら史上初の同校での4人入団って事になるんですか」
霞「そう言う事です。後3位で雪影高校の朝山君も日本ハムファイターズが指名と今年は例年以上に高校選手が上位で指名されましたね」
武藤「即戦力もいますが大半は将来性での指名でしょうね。4、5年はプロ野球界も盛り上がりそうです!」
霞「……これを持ちまして今年度のドラフト会議も終了します」
武藤「来年はどんな選手が出て来るか今から楽しみですね!」

赤竜高校
類「謎の美少女こと類です。今回は甲子園優勝の立役者でありドラフトで指名された赤竜高校の斎藤君達にインタビューと行きましょう!」
斎藤&吉田(自分で美を付けるなとか、少女って歳じゃないだろうとか言ったらダメなんだろうな)
真田「インタビューですか今の調子なら何でも答えますよ!」
類「それではドラフト2位で指名された真田君の目標は?」
真田「そうですね。足を評価されて指名されたんだし盗塁王と言いたいところですが守備でも活躍したいし目標はスタメン獲得ですね!」
吉田(意外と言ったら失礼かも知れんが結構まともな事も考えてるんだな)
斎藤「そうですね。まずはローテーション入りして後は防御率のタイトルでも獲れたら良いと思ってます!」
類「防御率ですが……奪三振とかのタイトルとかは?」
斎藤「まあ奪三振や新人王のタイトルも欲しいですが、プロは長いですから安定感ある投球を心掛けたいですね」
類「大人なピッチングですか、斎藤君と言えば奪三振と知られていますが防御率や制球力や変化球など安定感もありますからね」
真田「まあ斎藤のカーブは高校でもトップクラスだろうしドラフト1位で指名されるのも当然ですよね」
類「ですね。それでは吉田君の目標は?」
吉田「そうっすね。まずは1軍入りですね」
類「それでスタメンを獲得したら? その前に吉田君は捕手がメインですが外野も守れるんですよね?」
吉田「外野希望ですがメインは捕手ですね」
真田「まあリードは今一つだけどキャッチングは上手いからね」
吉田「その通りだよ」
類「甲子園でホームランを打つなど長打力も注目されているし吉田君ならレギュラーを獲れそうですね」
吉田「いえいえ。ベストナインの香住さんは長打力はなくとも3割打者ですからなかなか」
真田「中日は外野で活躍している人は少ないし1年目からスタメンを目指せそうだね!」
斎藤「巨人も良い先発が多いけど何とかローテーション入りはして見せるさ!」
吉田「……俺だけ条件が厳しいような」
斎藤「俺達が指名されたのは上位チームだしレギュラーを奪う大変さは一緒だろう」
真田「そう言えば1位、2位、3位だね。順位からしたら吉田が一番スタメンに近そうだね」
吉田「巨人とは5、6ゲーム離れてるけど中日と広島じゃ1ゲーム差と差がないからな」
真田「まあ最初は1軍入りだしまずは1軍入り目指すんだし気にするのは後でも良いんじゃない!」
吉田「まあ今から考えてても仕方ない事ではあるな!」
類「3人共プロの活躍を期待しています。頑張って下さい!」
斎藤&真田&吉田「はい!!!」
類「それと類さんは永遠の美少女ですからお忘れなく!」
斎藤&吉田(超能力者かよ!?)
真田「なんか分かりませんけど分かりました!」
相川「みんなプロ入りとやっぱりプロも先輩達を評価しているんだね」
福西「当然だね!」
篠原「俺達も続いて行かないとな!」
木下「当然だ!」
柚主将「……プロか」
村田「それで先に行ったけど」
工藤「何年かかってもあの人と同じ舞台に行って見せるさ!」
矢吹「指名されると思ってたけど本当に3人共入っちまったな!?」
小田切「ああ。まあ当然と言えば当然の事だけどな。俺達は春に備えて頑張って行くだけだ!」
矢吹「だな!」
中西監督「しかしあいつらもプロ入りか長かったような短かったような」
相良「実際大した物ですよ。俺達の夢を叶えてのプロ入りですから」
大下「まったくな」
玖珂「残念ながら俺達の後輩は増えませんがね」
嵯峨「こっちは吉田が入って来るし面倒を見てやるぜ!」
玖珂「俺達は成績悪かったし人より自分の心配だろう」
嵯峨「その通りだぜ」大下「そうだな」
相良「やれやれ」
中西監督「1年目からタイトル獲った天才には関係ない話か」
相良「後1本で本塁打王だったのに届かなかったのは堪えていますけどね」
中西監督「お前は敬遠が多かったし高須より少ない打数でそれだけ打てれば大したもんだと思うけどな」
相良「そう言う意味じゃ今年のナンバーワンパワーヒッターは遠山さんかな」
中西監督「過去の新人最多本塁打を抜くと柳生よりも打ったんだ。上出来のシーズンだったな」
相良「欲しいタイトルが獲れなかったのを悔やみますがそれよりもチームが5位と優勝争いに加われなかった方が悔しかったですね!」
中西監督「悔しいと思えるならまだまだ上手くなれるさ。来年は今年以上に活躍して見ろ!」
相良「はい!」

斉天大附属高校
大島監督「今年も2人プロ入りしたし斉天は相変わらず名門だな」
八坂「春夏と甲子園出場はならず監督としたらピンチなんじゃないですか?」
大島監督「俺をあまく見るな。既に来年に備えて良い選手を多数スカウトしている!」
嘉神「本当に大丈夫なのか?」
中尾主将「佐伯さんが引退して不動のエースがいなくなりますし大丈夫とは言えませんが控えに良い投手はいるし甲子園入りは十分狙えると思いますよ!」
佐々木「そうか」
井上「それより3年連続新人王おめでとうございます!」
八坂「3年連続新人王?」
高須「青木さん、八坂さん、俺と斉天出身が3年連続で獲ってるじゃないですか」
八坂「なるほどねと言ってもリーグの違うところが微妙だな」
嘉神「うむ。微妙だな。そう言う事なら新しく両リーグで同校出身で新人王を獲っちまえ!」
佐伯「簡単に言わないで下さいよ」
八坂「ま、同じリーグだ。出会ったら容赦はせんぞ!」
佐伯「望むところです!」
佐々木「お前もあいつらに負けないよう頑張れ!」
井上「目標が大き過ぎる気もしますが頑張ります!」
嘉神「来年も盛り上がりそうだな!」高須「ああ!」
西田(俺も来年は!)

無明実業高校
大岡監督「神代の世代と同じく4人指名とどうするんだ?」
風祭「俺は入団しますけど」
直人「無明大学行って逆指名ってのも考えましたけど、せっかくの1位指名だし入団します!」
大沼&藤井「入団します!」
平井「だとさ」
宗介「複雑な気持ちですが仲間としてではなくライバルとしてあいつの力を引き出させて見せますよ!」
平井「意外に落ち込んでないようだな」
宗介「そうでもないですけど、まあ戦う運命って奴ですかね」
佐助「くっくっく」
坂本主将「先輩は大学ですか」
佐助「くっくっく、無明大学に行って力を磨くそれでダメなら佐藤コンツェルンで更に力を上げる!」
坂本主将「頑張って下さい!」
佐助「くっくっく、うむ!」
水島(最後まで変わった人だったな)
紫集院「4人か凄いね!?」
小椋「ああ」

風雲高校
村雨「やあやあいまいち活躍できていない人達ではないか」
遠藤「確かにまだ2ケタは勝ってないけど、次期エースと期待されているんだぞ!」
山根「こっちもスタメンは獲ったんだからな!」
村雨「俺の超守備ならゴールデングラブ賞は当然だな!」
氷室監督「まあ頑張れや」
伊藤「俺達は大学だな(とは言う物の先を越されるとな)」
石田「うん(大学でもう1回鍛え直そう!)」
吉岡「ああ(くそっ! いつかたどり着いて見せるぜ!)」

旭光商業高校
九重監督「残念ながら今年はなかったな」
大島主将「大丈夫です! 来年には俺が指名されますから!」
中原「ガンバ〜!」
大西「2年後にはここにいる何人がかかるかな?」
浅木「中原さんは大学予定らしいから指名されるとしたら5年後か、俺は高卒でプロ入り狙いだな!」
森高「僕はプロ入りなんて考えた事もないけど、指名してくれたならすぐにでも入りたいかな」
新村「それにしても上位は甲子園に行った選手ばかりだしプロ入りするには実力だけでなく人気もいるか」
中原「ま、知られてなければ指名されるはずはないからね〜!」
岡崎「楽しみな後輩達だな」
筒井「ベストナインな岡崎さんが言うならそうなんでしょうよ」
山内「後輩2人に年俸も抜かれちまっただろうな」
岡崎「せっかくシリアスに決めたのに台無しだな」

転生高校
石崎「目指すは新人王と最多勝のみ!」
広瀬「目指すは本塁打王のみ!」
八代「まずはスタメン!」
岩崎「さすがはドラフト1位ってとこかな」
木下「俺もそこそこ活躍しましたし来年は後輩に負けないよう頑張りますか!」
浅野監督「良い投手が来たせいか甲子園にも結構行けたな。来年はどんな投手が入って来るのやら」

雪影高校
白銀監督「プロ入りが3人と過去最高になったな。丸馬達と同じく球界を代表する選手になれるよう頑張ってくれ!」
滝沢「はい!」新井「目標が大き過ぎる気がしますが頑張ります!」朝山「同じく!」
奥森「まあ分からない事があれば俺達が答えてやるよ」
真島「大して役には立たないかも知れないがな」
滝沢「そんな事はないと思いますが」
新井(同じ球団でも投手と野手じゃな)朝山(敵チームだからな)
後藤「俺も来年はドラフト1位だな」
大沢主将「自信満々だね」
赤園「エースなら当然です!」

流球高校
児玉監督「過去最高の指名か、さすがだな」
谷口「ええ」
常葉「昨年の岡崎さんと同じくベストナインを獲りたいですね」
丸目「俺は光宗さんとポジション争いか」
橋本主将「やっぱり指名されたら指名されたで大変そうだな」
霧島「そりゃな」
速水「まあ俺達は頑張って下さいとしか言えませんけど」
河島「指名されたなら新人王獲るくらい言え!」
谷口「そう言う河島さんは新人王獲れませんでしたね」
河島「うっさい!」

天狼学園高校
瀬戸監督「まあ当然だな」
平下主将「あっさりですね。先輩達に言う事はないんですか?」
瀬戸監督「結局プロで活躍できるかどうかは当人次第だろう。特に言う事はない」
篠田「まあそう言われるとな」
鈴木「プロでも頑張って下さい!」
大野「活躍期待しています!」
池田「ああ。ありがとう!」
堺「俺も新人王を狙うぞ!」
篠田「頑張って下さい!(同じリーグだしどっちかを応援は難しいな)」
瀬戸監督(2人共、才能はあるし問題はないだろう)

紅蓮高校
女川監督「指名はなしとまあ仕方ないか」
小西「残念ですね」
女川監督「来年はお前達の出番だな上位は難しいかも知れんが下位なら可能性があるかもな」
東山「プロなんて想像がつきませんよ」
小西「同じく」九条主将「同じくだね」
妙高「御堂には負けん。入ったらガンガン打ってやる!」

轟天農業高校
村上監督「当然だが指名はされずか」
内海「矜持大は野球が強いしそこに行って更に腕を磨いて来ます!」
森山「僕は勉強と野球と両立させていきたいですね」
箕輪主将「なんと!?」
小林「まあ箕輪さんは文が苦手な人ですからね」
箕輪主将「運動部なんて基本的にバカの集まりだもん」
関根「問題発言はダメですよ!」
橋本「確かに野球部は文武両道の人が少ないですが、よそにはいるでしょう!」
箕輪主将「どうせ俺はバカですよ」
小林「しかし来年には指名されるかも知れませんね」
箕輪主将「誰が?」
小林「箕輪さんがですよ。スカウトも観に来てるじゃないですか?」
箕輪主将「大半はお前ら目当てだと思うが俺には野球しかないし落ち込んでないで前向きに頑張りますか!」
楓「彗星さんも頑張って下さいよ!」
橋本「はいはい。それより選手の補強でしょうが夏に向かって頑張らないと」
小林「夏は甲子園に出たし来年は新入部員が入って来るだろう」
橋本「秋は散々だったからな」

明鏡大附属高校
赤城監督「残念ながら指名はされずか」
貴人主将「まあここ最近は指名された選手は少ないですからね」
釘宮「指名されて活躍している選手も少ないからな(ハジメさんは巨人か)」
西藤「やっぱり強豪でもプロ入りは難しいんだな」
釘宮「ま、来年は誰か1人くらい指名されるだろう」
貴人主将「そうだね(石崎さんは阪神か)」

黒龍高校
鬼頭監督「今年もダメだったな」
熊井「キャプテンなら指名されると思ってたけどダメだったね」
内山「ああ。来年は俺達だが指名は難しいかな」
沢田主将「知るか! 考える前に練習しろ!」
熊井&内山「おう!!」
沢田主将(滝沢さんはヤクルトか、さてどうするかな?)

峰仙高校
咲野監督「指名はないですね」
全員「当たり前じゃ!」
佐野主将「って事より部員だ。どうすれば良いんだよ!?」
景山「先輩達が引退して人数が足りないからね。特に活躍していないから来年の新入生に期待かな」
佐野主将「1回も勝ててないし部員が入るのを期待するのも怖いけどな」

冥空高校
神坂監督「ま、仕方ないか」
勇人「うーん、昨年は大学から入ったけど、今年はなしと」
松谷「そう言う事もあるだろう。どっちにしろ俺達は先の話だし甲子園目指して頑張ろう!」
勇人「そうだね」
神童(風祭さんはオリックスか、兄貴は阪神だし入るならどっちが良いかな?)

喫茶店MOON
結依「とにかくプロ野球入りおめでとうなのじゃ!」
斎藤&真田&吉田「ありがとうございます!!!」
佐藤「しかし俺は部外者なのに参加して良かったんですかね?」
月砂「樹里の弟なら全然部外者じゃないわよ。宗崇君も楽しんで行ってね!」
樹里「何を遠慮してるのよ」
佐藤「初対面の人も多いし普通は遠慮するだろう」
孝介「そう言う意味じゃ俺と同じですね。よろしくお願いします!」
佐藤「ああ!」
中西監督(確かに初対面の人間がいるが大半は知り合いだろうに)
月砂「それにしても樹里とこれでお別れとは悲しいわね」
樹里「私もだけどね」
斎藤「別に今生の別れって訳じゃないし会いたくなれば会いに来れば良いじゃないですか?」
佐藤「お別れでなく次に会う為のパーティだと思えば良いだろう!」
月砂「あんたもたまには良い事言うわね」
樹里「あなたもね」
斎藤&佐藤「やれやれ」
真田「と言う訳で結婚しよう!」
瑞樹「はいはい!」
吉田「何だこの敗北感は?」
福西「気にしちゃ負けです。食べて忘れましょう!」
吉田「食うぞ!」
福西「お供します!」
相川「やれやれ」
矢吹「キャプテンは何してるんですか?」
柚主将「食べてる」
小田切「見れば分かるだろう」
矢吹「そうだけどさ」
工藤「寡黙な人間に話しかけるならもっと話題を選ばなきゃダメらしいな」
村田「見たいだな」
斎藤「結依さん」
結依「ん……何じゃ愛の告白か?」
斎藤「そんな訳ないでしょう!?」
結依「何じゃつまらん」
斎藤「えっと、俺がこんな事言えた義理じゃないかも知れませんが姉貴の事よろしくお願いします!」
結依「何を言っておる! もうわしに取ってお前達は家族のような物じゃ!」
斎藤「えっ?」
結依「家族が家族の事を守るのは当然の事じゃ。お前は自分の夢を叶えて来い。それとたまには月砂に顔を見せに帰って来い!」
斎藤「姉貴には迷惑かも知れませんがそうですね。それと結依さんにも元気な顔を見せに帰って来ますよ!」
結依「ほほう。ちっとは昔より言葉が上手くなったな」
斎藤「散々誰かさんに鍛えられましたから」
結依「やはり似とるのー」
斎藤「えっ?」
結依「わしはずっと人を待ってるのじゃ。お主は良く似とるが残念ながらわしの想い人ではなかったな」
斎藤「はあ……それじゃ俺も結依さんの想い人が結依さんの前に現れる事を祈ってますよ!」
結依「ハジメ、主には主の縁がある。我はその想いが結ばれる事を祈っておこう!」
斎藤「あのー今のなんですか少し光ったように見えたんですが?」
結依「まあ世の中には不思議な事もあると言う事じゃ。別に嫌な感じはしなかったじゃろう!」
斎藤「まあどちらかと言えば落ち着くような」
結依「うむ。後は任せてハジメはハジメの道を歩め!」
斎藤「はい!」

赤竜高校
吉田「ふーん、そんな事があったのか」
斎藤「実際そんな不思議な事ってあるのかな?」
吉田「あるのかなも何も実際体験したんだろう」
斎藤「まあそうなんだけどさ」
吉田「ああ。何かのトリックって可能性か」
斎藤「……ああ」
吉田「まあ可能性としたら手も思い付かないでもないが別にどっちでも良いんじゃないか?」
斎藤「えっ?」
吉田「もしかしたら騙されたのかも知れないけどそれが悪い事だったって訳でもないだろう」
斎藤「まあな」
吉田「ふーん、結依さんに想い人がいたって聞いてショックなのかそれとも結依さんが怖いのか」
斎藤「多分、どっちも違うな……散々世話になってるのに何もしてあげれなかったなってとこかな」
吉田「はあ……別に今生の別れって訳じゃないし会いたくなれば会いに行けば良いだろう!」
斎藤「あっ!? そうか、今できなくてもこれからできる限り恩を返して行けば良いだけか」
吉田「自分で似たような事言ってて忘れるなよ」
斎藤「悪い」
吉田「結依さんも似たところがあるしある意味似た者同士だからお前らは惹かれてたのかもな」
斎藤「えっ!?」
吉田「いや恋と言うより友情かな」
斎藤「いや、これは友情じゃなく家族的な物だな」
吉田「そっか……とそれよりあの騒がしいのはどうした?」
斎藤「ああ。あいつなら……」

真田「ぬぉ―――鬼がおられる!?」瑞樹「何で私まで―――!?」
和音先生「失礼な子ね。先生は鬼ではなく悪魔よ。それと避妊は大切にね!」
真田「笑顔で言う事じゃないです。それに時期が時期なだけにあんまりやばい噂は勘弁して下さい!」
瑞樹「大体なんで1年以上経ってからからかうんですか!?」
和音先生「時期を見分けてたのよ。それじゃお二人の初体験はいつかな。先生にちゃんと話して見せましょうね!」
真田「酒の席ならまだしも学校で話す内容じゃないですよ―――!?」
瑞樹「いくらなんでもやり過ぎですよ―――!?」
和音先生「大丈夫、何の為に保健室で人払いさせてもらったのやら!」
真田「いやいやもしかしたら急病人が来るかも知れないし」
瑞樹「そうそう」
和音先生「その時は放送室で話させてあげるから!」
真田「ギャ―――!?」瑞樹「黒い羽と悪魔の尻尾が―――!?」
和音先生「そう。世の中不思議な事があるものね!」
真田「不思議ですますな!?」瑞樹「いや―――!?」

斎藤「と言った感じだと思う!?」
吉田「お前の妄想かい―――!?」
真田「まあ別に間違ってないけどね」
吉田「戻って来たかって椎名はどうした?」
真田「イマハソットシトイテオネガイダカラ!」
吉田「ああ(何があったか気になるが無性に知りたくない気持ちになるのはどう言う事だ!?)」
斎藤(ううっ!?)

人はそれをトラウマと言うらしい……とにかく色々あったが斎藤達は無事にプロ入りと舞台は変わって行く。これからの斎藤はいったい何処に行くのか?