|
斎藤「俺は今日休みだしテレビでも観るか」
球星「ふむ。観るのは変わらず野球か」
球星「まあいいけどな」
|
石井「しかしここでルーキーの朝山を先発に持ってくるとはな」
直人「今月は10勝5敗と調子が良いですからね。優勝を視野に入れるなら頼りになる先発を欲しいと思っても不思議じゃないですよ」
|
中尾監督「今日の相手はファイターズなんだが驚いた事にあちらの先発は朝山だ」
風祭「ファイターズは3位と好調ですから新戦力の補強と言ったところでしょうか」
中尾監督「あの単純な和田がそこを考えてるとは思えんがピッチングコーチ辺りが言い出したのかもな。後はお前のようにルーキーで活躍している選手も多いからとかか」
久住「たしかに毎年とんでもないルーキーが出て来るよな。昨年の高須なんか二冠王も獲ったしな」
久住「別にあいつのおかげで3年連続MVPの話題が減ったとか思ってないしな」
久住「2年連続2ケタ勝利の奥森なら今日は勝ちだな」
奥森「ははっ、今日も援護よろしくお願いします」
久住「任せとけ!」
青木「………………」
木村「どうした珍しく緊張しているみたいだが?」
青木「今年は調子がいまいちだからな。打てるときに打とうと気合いを入れただけだ」
木村「ふーん(珍しくナーバスだな。まあこいつとは長い付き合いだしここまで上手く行かない野球人生も初めてなのかね。まあ他の選手からしたら十分な成績だと思うけどな)」
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
倉田「今日は日本ハムファイターズVSオリックスブルーウェーブ、22回戦をお伝えします。解説は日本ハムファイターズで活躍し
倉田「今日の試合ですがルーキーと3年目の先発と若手の投げ合いでもあるんですが実はこの2人、高校の先輩後輩の関係でもあるんですよ」
|
倉田「ルーキー同士と注目の対決でしたがショートゴロと朝山選手の勝利に終わり1アウトです!」
倉田「ここは外れてフォアボールです! これで1アウトランナー1塁となりました!」
倉田「久住選手、最後はカーブを引っかけて併殺で3アウトチェンジです!」
青木「見た感じ打てそうなんですが、打ちにくかったりします?」
青木「………………」
風祭「付け加えるなら球種の多さがやっかいですね。後、回を増す事にコントロールも良くなって来るかも知れません」
青木「そうか」
|
奥森「いきなり強打者なのがファイターズ打線の特徴だな」
倉田「一二塁間を抜けた! 打った岩崎選手ですがセカンドには行けずファーストに止まります!」
奥森「次はうちのゴールデンルーキーに負けないバッターか」
倉田「送りバントかと思いましたがここは振って来ましたねと失礼しました。これでノーアウトランナー1、2塁となります!」
倉田「最後はドロップが外れてフォアボール! これでノーアウト満塁のピンチとなります!」
倉田「145キロのストレートを引っ張った! フェンス直撃でランナーは2人返ってこれでノーアウトランナー2、3塁となりました!」
倉田「センター前ヒット! ランナーは1人返ってこれで3点目です! これでノーアウトランナー1、3塁となります!」
倉田「会心の当たりでしたがサードライナーに終わりこれは不運……いえブルーウェーブに取っては幸運でしたね。サードランナーの石井選手は戻れずタッチアウト! 打った天王寺選手もファーストには間に合わず併殺に終わり2アウトとなりました!」
奥森「問題ない。調子は戻って来ている気もするしこのまま行くぞ!」
倉田「最後はインハイ147キロのストレートを空振り三振し3アウトチェンジです!」
倉田「はい。しかし奥森選手は初回から3失点と立ち上がりに失敗しました。朝山選手に取っては嬉しい援護となりますが」
奥森「はい!」
|
倉田「試合も6回に入りましたが2人の先輩後輩と言ったピッチャーはいぜん好投中となっております」
倉田「そして6回の最初のバッターはこの人です!」
風祭「もらった!」
倉田「サード強襲! 天王寺選手はボールをこぼしましたが記録はヒットです。ノーアウトランナー1塁となりました!」
倉田「風祭選手の盗塁で調子を崩したか日暮選手にはストライクが入らずストレートのフォアボール! これでノーアウトランナー1、3塁となりました!」
久住「ノーヒットだしいい加減打たないとな」
倉田「期待の久住選手でしたがあっさりとライトフライに終わり2アウトです!」
青木「………………」
倉田「入った! レフトスタンドに入る3ランホームラン! これでブルーウェーブが一気に逆転となりました!」
倉田「ここで和田監督が出ます。交代でしょうか?」
倉田「続投のようですね。意外ですがこのまま抑えられるのでしょうか?」
倉田「カーブを空振り三振し1アウトです!」
倉田「乃木選手はセカンドゴロに終わりこれで2アウトです!」
倉田「最後は打ち上げてキャッチャーフライに終わり3アウトチェンジです! この回打たれた物の最後は3人で終わらすと見事なピッチングでしたね」
倉田「しかしこの回に逆転3ランホームランが出て試合は5対3とブルーウェーブが逆転しました」
木村「続投が良い目を出したと朝山が頑張った結果でしょう」
木村「存外ピンチに強いんでしょうね」
|
倉田「試合はいよいよ8回裏です。高校の先輩後輩の投げ合いで始まりましたが朝山選手は既に降板していますが先輩の奥森選手はこの回もマウンドに向かいます!」
倉田「今年は悪いと言われている奥森選手ですがそんなに悪くないかも知れませんね」
倉田「と言われると?」
倉田「なるほど、話を続けたいところですがこの回の先頭バッターの河原選手がバッターボックスに入ります」
奥森「ふう、ここまで抑えて来ているけど、そろそろ疲れも出て来たな」
倉田「145キロのストレートを打ち上げライトフライに終わり1アウトです!」
石井「うらっ!」
倉田「真芯でとらえたと思いましたがファーストライナーに終わり2アウトです!」
倉田「ライトスタンド一直線! ここで日本ハムファイターズが1点返しこれで6対4となりました!」
倉田「続く天王寺選手はセンター前に打ちこれで2アウトランナー1塁となりました!」
倉田「最後は外れてフォアボール! これで2アウトランナー1、2塁となります!」
倉田「あっ! ここで中尾監督が出てピッチャー交代です。奥森選手に代わって高月選手がマウンドに向かいます!」
倉田「チェンジアップを打ち上げてセンターフライに終わり3アウトチェンジです!」
倉田「8回を終わって6対4の2点差、後1回で逆転はありえるのでしょうか」
|
中尾監督「ふう、なんとか勝てたな。これで1勝1敗と明日も勝って2勝1敗で終わらせるぞ!」
木村「まあ今日は4番の実力を見せられたじゃないか」
青木「まあ我ながら良く打ったと思っているよ。この調子で今年も3割30本を狙って見るさ」
木村「タイトルはいいのか?」
青木「さすがにタイトルは届きそうもないな。特に打点はな」
木村「たしかに厳しいか」
奥森(なんとか勝てたと貴重な1勝だな)
|
石井「今日活躍できたのは音無さんくらいか」
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
斎藤「こうして観ると6回の逆転がすべてでしたね」
球星「結果だけ見ればな。8回で白鳥が打っていれば逆転劇も有り得たかも知れんな……ファイターズはここから連敗するかもな」
斎藤「そうなんですか?」
球星「ふっ、これでも長く生きているからな。こう言う流れはなんとなく分かる」
|
及川「8月のスワローズは7勝11敗1分と調子を落としていますからね」
真島「しかし3位のカープも2ゲーム差と近いですから前だけでなく後ろにも注意した方がいいですよ」
村雨「それで今日の相手はジャイアンツと調子戻して来た斎藤との対決かな?」
相良「斎藤はこの前投げてたし今日は伴さん辺りかと思うけどな」
高岡「誰が相手でも関係ない。完封すればこっちの勝ちだ!」
|
垣内監督「ベイスターズの3連戦もこれが最後だ。今日勝って2勝1敗で帰るぞ!」
槙原「8月は9勝9敗で今日勝てば勝ち越せる大事な日なのにか」
槙原「ま、思いつめるより気楽な方が良い結果を出す事もあるだろう」
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
倉田「横浜ベイスターズVS読売ジャイアンツ、22回戦の試合をお伝えします。ご存
倉田「鮫島さんは言うまでもなくカミソリシュートの使い手で巨人キラーとも言われた200勝を達成した人です。そして今日先発する高岡選手もシュートの使い手と鮫島さんと共通点がありますが」
倉田「総合評価では鮫島さんの方が上だと言われていますね」
倉田「なんともまあ評価の困った選手ですね」
倉田「では伴選手はどうでしょうか? 今年は斎藤選手の活躍で話題性は少なくなっていますが」
倉田「そうですか、奪三振の事とかも話したいところですが試合も始まるのでこの辺りで話は切り上げて試合に集中しましょう」
|
倉田「まずはショートゴロに終わり1アウトです!」
倉田「ファーストの頭は抜けず小山選手がキャッチし2アウトです!」
神代「こいつだ!」
高岡「っ!?」
倉田「ヘルシュートを打った! センターの頭を越えて打った神代選手はセカンドへ! これで2アウトランナー2塁となります!」
槙原「あまいな!」
高岡「………………
倉田「ライトスタンドに入った! 逆転2ランホームラン! これで読売ジャイアンツが2対1と逆転しました!」
倉田「失投ですか?」
倉田「なんともまあ困ったピッチャーですね」
高岡「ふんっ!」
倉田「堺選手はショートゴロに終わりこれで3アウトチェンジです! しかしこの回に読売ジャイアンツは2点を取って逆転しました!」
高岡「くそっ!」
真島「まだ2点です。十分逆転は可能です」
高岡「ああ。お前らを信頼しなきゃ投げてられないしな」
真島「はい。とは言えこれ以上の失点はまずいんであんな失投は増やさないで下さいよ!」
マヌエル「やはり打ちにくそうですね」
堺「切れ味がやばすぎるな。神代さんはよくもまあ打てたもんだ」
|
倉田「服部選手は打ち上げてレフトフライに終わり1アウトです!」
倉田「入った! ライトスタンドに入る同点ホームラン! 村雨選手、今日これで猛打賞です!」
倉田「フェンス直撃! 惜しくもスタンドには入りませんでしたがこれで1アウトランナー2塁となります!」
倉田「ジャクソン選手はショートゴロに終わりこれで2アウトランナー2塁となります!」
真島「くっ!?」
倉田「最後はオリジナルのバンボールで空振り三振! これで3アウトチェンジです!」
倉田「伴選手、ピンチは乗り切りましたが1失点とこれで試合は振り出しに戻ってしまいました!」
堺「村雨には手を抜いたんですか?」
堺「長いっすからね」
堺「そう言うのを聞くと伴さんがプロで活躍しているのがよく分かりますよ」
真島「すみません」
真島「俺も同意見です」
真島「はい!」
|
倉田「しかし鮫島さんの言う通り投手戦となりましたね。9回に点が入るのなら打った選手が今日のヒーローになるのは間違いなさそうです!」
倉田「試合は9回表、2対2の同点のまま、最初のバッターは主砲の神代選手からです!」
高岡「樋川さんの出番はないか、監督の期待に応えて見せるぜ!」
神代「今日一のボールだったな」
倉田「ヘルシュートを空振り三振し1アウトと最高の滑り出しと言ったところではないでしょうか」
槙原「厳しいか」
高岡「ちっ!」
倉田「当たりは悪いが面白いところに飛んだ! 打球はセンター前に落ちて打った槙原選手はファーストに止まります!」
高岡「おしっ!」
倉田「あっ!? 望月選手後逸! ランナーは当然走ります。望月選手は慌てて捕りに行きますが何処にも投げられません! 当然ですが記録はエラー! サードのエラーで1アウトランナー2、3塁となりました!」
真島(ここは満塁にしましょう)
高岡(こくっ!)
倉田「サインの交換は終わったのでしょうか、あっ! マヌエル選手は敬遠のようです!」
高岡(次は野原さん、ここでの警戒はスクイズか当然だな!)
倉田「2−3まで行き手の汗握る展開でしたが最後はボール球を振って三振に終わり2アウトです! しかし満塁のピンチは変わりません!」
倉田「次はピッチャーの伴選手なので当然代打です。ピンチヒッターは籾山選手です!」
倉田「最後はセンターフライに終わるとジャイアンツ、チャンスを生かせませんでした! そしてマウンドの高岡選手はガッツポーズを決めます!」
倉田「9回表のピンチでしたがベイスターズは無事に乗り切りこの勢いをサヨナラに繋げられるのか9回裏の攻防に期待しましょう!」
高岡「正直、望月をぶちのめしたくなったがまあ良かったよ」
真島「そうですね。相手もいきなりのチャンスに焦りが出たのか調子が悪かったですからね」
高岡「ああ。とにかく裏だ。後は頼む」
真島「はい。後は任せてゆっくり休んで下さい」
橘「ま、仕方ないですよ。忘れてさっさと守備に集中しましょう!」
|
倉田「試合はいよいよ9回裏、マウンドに向かうのは守護神の芹沢選手です!」
倉田「期待はできないと言われた服部選手でしたがセンター前に打った! ノーアウトランナー1塁となります!」
倉田「村雨選手にはストライクが入らずフォアボール! これでノーアウトランナー1、2塁!」
倉田「デッドボール! ここで慌てて堺選手がマウンドに向かいます!」
倉田「長い話し合いと言うほどでもなかったですが次のジャクソン選手への対応は決まったみたいですね」
ジャクソン「フンッ!」
倉田「これは高い! ジャクソン選手はライトフライに終わりますが当然サードランナーの服部選手は返ってサヨナラだあ―――!」
倉田「とにかく登板した芹沢選手はあっさりと試合をぶち壊して横浜ベイスターズの勝利に終わります!」
|
高岡「今日は久々に充実した投げ合いができた。勝てたのはお前らのおかげだ。ありがとよ!」
真島「いえ。高岡さんが頑張ったおかげですよ。それに樋川さんを登板させずに勝てたのも大きいですね」
樋川「まあ今日の内容なら俺の出番はないだろう」
及川「と言っても俺達は優勝経験はないけどな」
相良「優勝するにあたって必要な事とかは?」
ジャクソン「まあ今年は最下位だけどな」
|
垣内監督「では戦犯2人目の意見も聞こうか?」
垣内監督「その辺りはピッチングコーチもぼやいていたな」
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
斎藤「負けたのか」
球星「まあリリーフのあやつが悪すぎたから仕方あるまいよ」
斎藤「芹沢さんも調子が悪いのか、今年は安定感ある良い成績なのにな」
球星「トータルでは良くても好不調の波はあるからな。お前さんもその辺りは身に染みているだろう」
斎藤「まあそうですけど」
|
倉田「……とジャイアンツは残念な結果に終わりました」
野村「芹沢らしくないピッチングでしたね」
倉田「そして今日の試合ですが大記録が出た試合もあります。こちらも見応えがあるのでぜひどうぞ」
野村「まあここで放送されるのはダイジェスト版ですけどね」
|
斎藤「大記録?」
球星「ほう。興味がわくな。どのチームだろうな」
斎藤「バファローズとマリーンズか」
球星「なんだパリーグか」
|
天野監督「うちは現在3連敗中だ。8月に入っても調子が悪いし今日勝って7連勝と行くぞ!」
広瀬「それで相手の先発は浅野さんですか?」
広瀬「小島さんか、真っ向勝負のピッチャーとあいつに似ているな」
|
八坂「しかし6連勝の後の8連敗やら8月は安定しませんね」
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
霞「知っている人は知っている知らない人は知らない。それがこの私、白銀霞です。と言うわけで今日は高校野球からの助っ人でプロのアナウンサーをさせてもらいます。相方の武藤さんはいないですが解説には超大物の高木武司さんに来てもらいました!」
霞「伝説の300勝投手から観て今日の2人の先発はどう言った感じでしょうか?」
霞「となると失点は避けられない試合になると」
|
霞「135キロのストレートと少しあまめに入ったかレフト前に打ちます! まずはノーアウトでランナーが1塁となりました!」
霞「セーフ! ダブルプレーかと思われましたがファーストはセーフです。寺井選手はショートゴロに終わりましたがファーストのランナーとして出ました!」
霞「はい。1アウトランナー1塁で続くバッターはリッチー選手です!」
霞「リッチー選手も打ってこれで1アウトランナー1、2塁! 続くのはマリーンズでもっとも怖いバッターです!」
八坂「良し!」
霞「レフト前ヒット! 寺井選手ですがホームに返って1点を先制! これで1アウトランナー1、2塁! ピンチは続きますと遠藤選手はここからどう抑えるのでしょうか?」
霞「続くギャラード選手もフォークを打った! ランナーはまたしても返りましたが1アウトランナー1、2塁と変わりません!」
霞「桜庭選手はフォークを打ちましたがファーストゴロに終わり2アウトです!」
霞「左中間真っ二つ! ランナー一掃のタイムリー2ベースヒット! これで2アウトランナー2塁です!」
霞「センターの頭を越えたまたしてもランナーは返って打った不破選手はセカンドに止まります! またしても2アウトランナー2塁が続きます!」
霞「江草選手はセカンドゴロに終わりこれで3アウトチェンジ! いやはや1回からとんでもない展開でしたね」
霞「と言うと乱打戦の流れでしょうか?」
|
霞「しかしすごい試合になりましたね。マリーンズは1回と2回で10得点! バファローズも負けじと3回から得点を積み重ねて4点差まで来てしまいました!」
霞「そしてマリーンズ打線ですが1回、2回と当たっていましたが3回から無得点が続いております」
霞「と言うと?」
霞「大差に安心して気が抜けたと」
霞「なるほど、そしてこの回のマウンドに行くのはルーキーながら活躍している永久選手です」
霞「スライダーをセンター前へ! ノーアウトでランナーが出ます!」
霞「今日はノーヒットのアルバート選手ですが良く見ました。フォアボールで出塁しこれでノーアウトランナー1、2塁です!」
霞「広瀬選手も打ちランナーが1人返って3点差となりました! これでノーアウトランナー1、3塁です!」
霞「土井選手も打った! またしてもランナーが返って2点差となりました! これでノーアウトランナー1、2塁です!」
霞「148キロのストレートでしたがこれも打たれてまたしてもランナーが返ります! またしてもノーアウトランナー1、2塁と続きます!」
霞「151キロのストレート! 手が出ず見逃し三振でようやく1アウトです!」
霞「小栗選手は打ち上げてピッチャーフライに終わり2アウトです! まだランナーを背負うピンチが続きますが」
霞「最後は150キロのストレートを空振り三振し3アウトチェンジです! しかしこの回も異様に長く感じましたね」
霞「そうですか、これで試合は10対9と同点にはなりませんでしたがバファローズの勝ち目も出て来ました」
霞「ええ。パリーグなら初の記録になりますね」
八坂「いえ。よく抑えてくれましたよ」
八坂「はい!」
木下「いえ。1点差まで追いついただけでもすごいですよ。後2回あれば1点くらいは問題ないですよ」
木下「8回は俺からだがこれ以上失点しないよう守るのも重要だな」
|
霞「9回表のマウンドに向かうのは変わらず現在セーブ王の三沢選手です!」
霞「そして9回です。バファローズとしてはこの回を無失点に抑えて裏でのサヨナラを期待したいところです!」
霞「3の2と当たっている小杉選手でしたがここはショートゴロに終わり1アウトです!」
霞「不破選手は空振り三振しこれで2アウトです!」
霞「センター前に抜けた! 打った江草選手はファーストに止まります! 2アウトですがランナーが出ました!」
霞「今日猛打賞の姫島選手でしたが打ち上げてレフトフライに終わり3アウトチェンジです!」
霞「試合は10対9のまま9回裏に向かいます。ここでマリーンズが無失点に抑えれば勝利となりますが結果はどうなるのか?」
|
霞「左中間を抜けた! 打った土井選手はセカンドに止まります!」
霞「菊池選手は凡退しましたがランナーが進む進塁打となりこれで1アウトランナー3塁です!」
霞「スクイズは失敗! 慌ててサードランナーの土井選手がサードに戻ります!」
八坂「………………」
霞「ここで悪送球っ!? ランナーの土井選手ですがその隙にホームに返って同点です! 八代選手はエラーでセカンドにバファローズ一転してサヨナラのチャンスを作ります!」
霞「それは分かりませんが、1アウトランナー2塁で迎えるバッターは小栗選手です!」
霞「小栗選手はあっさりと抑えられこれで2アウトランナー2塁です!」
霞「最後は落ちるスライダーで空振り三振! これで3アウトチェンジです!」
霞「そうですね。しかしついに近鉄バファローズが追いつきました。試合は10対10となり延長戦に突入します!」
八坂「はい!」
|
霞「ついに延長戦もこの回で最後となります。セリーグなら15回までありますが」
霞「とにかくこの回で終わりなのでマリーンズが勝利するチャンスはこの回切りです!」
霞「まあこの流れでは他のピッチャーに代えられないんでしょう。ある意味クローザーはエースクラスの存在なので」
霞「惜しくも内野安打にはならず! 1アウトです!」
霞「2年連続首位打者を獲った事もある寺井選手も凡退しこれで2アウトです!」
霞「最後は高速スライダーではなくエアカッターを空振り三振し3アウトチェンジです!」
霞「そしてこれでマリーンズの勝利もなくなりました。試合は10対10のまま12回裏へと入ります!」
八坂「いえ。これも野球です。それならせめて負けないよう最後は引き分けで終わりましょう!」
八坂(こうすると前の打席でホームランを狙うべきだったな。いや今日の三沢さんからヒットを打てただけでも上出来か)
|
霞「泣いても笑ってもこれが最後12回裏の攻防に移ります。最初のバッターはこの人、小栗選手です!」
霞「最後は外れてフォアボール! ヒットではなくフォアボールですがこの場面でのフォアボールはある意味ヒットより大きいんじゃないでしょうか!」
霞「重要な場面での打席が多い気がする坂本選手ですがここは凡退しこれで1アウトランナー1塁です!」
木下「ふう」
霞「粘った末のフォアボール! これでサヨナラの可能性が圧倒的に高くなりました!」
霞「ファーストライナーに終わりこれで2アウトランナー1、2塁です!
霞「最後はプレッシャーに負けたか外してフォアボール! これで2アウト満塁です!」
霞「ライトフェンス直撃! ランナーは当然返ってサヨナラです! 10点のビハインドを見事に返して最後は12回サヨナラと見事に決めてくれました!」
霞「10点差の逆転勝利試合はこれで3つ目となりパリーグでは初の記録となり球史に残る試合となりました!」
|
木下「まだ落ち込んでるんですか」
|
八坂「無理もないですよ。2回終わった時点でチームはもう勝ちムードでしたし結局俺のエラーが悪かったんですよ」
八坂「そうですね。次は勝ちましょう!」
八坂「それだけ人生経験が多いんでしょうね。俺や小島さんは高卒だから大学や社会人の厳しさは知りませんし」
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
斎藤「10点差でサヨナラ、それに同期の広瀬のサヨナラ安打か」
球星「うむ。稀に見る伝説の試合となったな。あの流れでは投手陣が気の毒だと思うが」
斎藤「けど三沢さんのピッチングはすごかったですよ。ランナー出しても無失点に抑え続けたし」
球星「たしかにワシらの時代を思い出すピッチングだったな」
|
中村監督「ついに我がライオンズも首位に立った。後は2位のブルーウェーブを引き離して優勝するのみだ。今日の先発は日向だ!」
日向「ブルーウェーブか」
日向「いえ。あそこには同世代が多くいるので」
日向「そうだな」
東雲「相手の先発は仙石さんか」
柳生「MAXで130キロいかないからな。観客席から観たらなんで打てないんだと思っても不思議はないけどな」
柳生「まあな」
|
中尾監督「……首位のライオンズとは1ゲーム差だ。つまり今日勝てば同率に並び明日勝てば再び首位に立てると言う事だ!」
久住「細かい事は気にするな。今日もお前は普通に投げれば良い。援護してやるからよ!」
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
倉田「それでは西武ライオンズVSオリックスブルーウェーブ、20回戦の試合をお伝えします。今日の解説は永井寛和さんです!」
倉田「永井さんはライオンズの黄金期を支えてくれた人でクローザーとして活躍し2年目から最優秀救援のタイトルを獲得と活躍しました!」
倉田「と現役を引退しても相変わらず謙虚な永井さんでした」
倉田「それはそれとして今日の試合はエースとは言われていない物の実質エースと言ってもいいピッチャー同士の投げ合いとなりましたがどうでしょう?」
倉田「深く聞きたいところですが、間もなくプレーボールなのでここまでとさせて頂きましょう!」
|
日向「まずはゴールデンルーキーの風祭からか」
風祭「ここまで変化するチェンジアップの使い手はあまり知らないな」
倉田「チェンジアップを引っかけてショートゴロに終わり1アウトです!」
日向「次は同期の日暮か」
倉田「148キロのストレートに当てますが結果はファーストゴロに終わりこれで2アウトです!」
久住「とりゃっ!」
倉田「入った! 決め球のスライダーでしたがライトスタンドに叩き込む先制ホームラン!」
日向「……やられたな」
青木「速いっ!?」
倉田「最後は150キロのストレートを空振り三振し3アウトチェンジです!」
日向「すみません」
日向「はい」
青木「ストレートや変化球もなんですがコントロールの良さがやっかいですね」
青木「しかし打てないと言うほどでもないな」
|
東雲「まずは1安打と」
倉田「ライト前ヒット! 変化抜群のスローカーブでしたが綺麗に打ちましたね」
倉田「ピッチャーゴロ! 捕った仙石選手はセカンドに投げてまずは1アウト! そしてファーストも間に合わず一気に2アウトになりました!」
草薙「ふう」
倉田「外れてフォアボール! 2アウトですがまたしてもランナーが出ます!」
柳生「あまいぜ!」
倉田「120キロのストレートをライト前ヒット! これで2アウトランナー1、2塁となります!」
倉田「レフトスタンドに叩き込んだ! 逆転3ランホームランです!」
倉田「125キロのストレートを打ち上げセンターフライに終わりこれで3アウトチェンジです!」
倉田「1回を終わりまして試合は3対1と西武ライオンズがリードしております。そして両ピッチャーですが初回で失点と立ち上がりから失敗しております」
|
倉田「試合はいよいよ8回に入ります。ライオンズは初回以降無得点ですがブルーウェーブはその後もコツコツと返し同点にまで追いつきました!」
倉田「7回3失点と誉めるべきか微妙なところですが」
倉田「手厳しい意見ですが事実なのでしょう。ここから2人がどんなピッチングをするか注目しましょう」
日向「そろそろ交代もありそうだな。ここまで来たらとことん投げ合いたいんだけどな」
木村「疲れが見えて来たな」
倉田「左中間を抜けた! 打った木村選手はセカンドに止まります!」
風祭(送りバントか)
日向「くっ!?」
倉田「ピッチャー前への送りバント成功で1アウトランナー2塁となりました!」
日向「ふう」
倉田「今度は右中間へ! ランナーは返って打った日暮選手はセカンドに止まります!」
倉田「ここでピッチャー交代です! 日向選手に代わって桐生選手がマウンドに向かいます!」
日向「悪い」
久住「桐生か、苦労したお前には悪いがここは打たせてもらうぜ!」
倉田「ライト前に落ちた! 日暮選手はサードをまわれない! 久住選手はファーストに止まります!」
青木「これは打てる!」
倉田「得意のスクリューでしたがレフト前に落ちた! ランナーは1人返ってこれで5対3となりました!」
倉田「6−4−3のダブルプレー! 1アウトランナー1、2塁のピンチでしたがこれで3アウトチェンジです!」
倉田「ブルーウェーブ、ここで追加点を取って一気に勝利に近くなりました」
青木「後2回ですね」
久住「そう言えば日暮がヒーローになったとこ当分見ていなかったっけ?」
|
倉田「試合もいよいよ9回裏に入ります。結局、8回裏と9回表に試合は動かず2点差のままとなっております!」
倉田「すみません。言い忘れていました。ここでピッチャー交代です。仙石選手に代わって高月選手がマウンドに向かいます!」
倉田「仙石選手は1回こそ3失点した物のそれ以降は無失点に抑え8回3失点で降板しました」
倉田「それではライオンズの攻撃を楽しみにしましょう」
柳生「ここは打つ!」
倉田「右中間を抜けた! 打った柳生選手はセカンドに止まります!」
倉田「センター前に落ちた! これでノーアウトランナー1、3塁となりました!」
倉田「今度はライト前ヒット! ホームに1人返ってこれでノーアウトランナー1、2塁となりました!」
倉田「ランナーは返りませんがこれでノーアウトランナー満塁となりました! 1打サヨナラの場面でルーキーの常葉選手がバッターボックスに入ります!」
倉田「パームを打った! 右中間を抜けてランナーは2人返ってサヨナラだ―――!」
倉田「今シーズン安定感抜群の高月選手がまさかのサヨナラ負けでもありますね」
倉田「西武ライオンズVSオリックスブルーウェーブの試合でしたが西武ライオンズが6対5のまさかのサヨナラ勝利で終わりました!」
|
中村監督「よくやった。このまま一気に引き離して優勝を狙うぞ!」
柳生「俺も猛打賞だったがホームラン打ちたかったなー」
|
中尾監督「………サヨナラ負けか」
風祭「仙石さんはショックじゃないんですね?」
久住「俺も打てたし悪くなかったんだが首位のライオンズとまた差が付いちまったからな」
青木「3連覇を狙うなら直接対決でこれ以上負けるわけには行きませんからね」
久住「そういや明日もあるんだったな」
青木「明日は勝ちましょう!」
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
倉田「今月はこれが最後の試合になります!」
野村「今月は色々とありましたね。バファローズは劇的なサヨナラ試合の後も勝って6連勝しましたし」
倉田「今日は引き分けですから連勝記録もストップしましたけどね」
倉田「今日も勝って3連戦は2勝1敗でしたからね。私としてはセリーグにも注目しております。野村さんはライオンズと言ってましたが私としてはベイスターズです! 8月は20勝6敗で首位のスワローズに3.5ゲーム差まで詰め寄りました!」
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
倉田「と言うわけでこれが今月の成績です」
野村「パリーグはライオンズとブルーウェーブの一騎打ちと言った感じですね。セリーグはスワローズとベイスターズなんですがカープもギリギリ入りますかね。正直、残り試合からするとこちらも2チームの争いになりそうですね」
|
||||||||||||||||||||||||||||||||
倉田「そしてこれが本日の月間MVPです!」
野村「注目なのはルーキーの真田と復活の竜崎ですかね」
倉田「斎藤選手との投げ合いに負けた後は4連勝しましたからね」
倉田「言い出したら聞かない人らしいですから」
|
斎藤「8月もこれで終わりか」
球星「斎藤も久々に勝てたし良かったな」
球星「しかし新人王には強力なライバルがいるようだが」
斎藤「石崎か、あいつは16勝7敗とこのまま行けば最多勝獲りそうだしな。そう言えば滝沢も3割30本達成したんだっけ? あいつは抑えているイメージがあるせいかライバル意識はそんなにないんだよな」
球星「ルーキーで4番を打っている相手に余裕だな」
球星「それにしてもプロ野球もそろそろ終わりだな。優勝がないお前としたら後はタイトルか」
球星「なんだ自信がないのか?」
斎藤「いえ。優勝争いに参加できなかったので」
球星「まあこればかりはな」
斎藤「そう言う意味じゃ滝沢や村雨がうらやましいです」
球星「ま、お前も1年目だ。その悔しさは来年だな(まあ奪三振のタイトルは確定だな)」
斎藤「はい!」