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球星「相変わらず調子が悪そうだな。良かったらワシが乗り移って投げてやろうか?」
球星「何故だ? 調子が悪いときに投げてもどうせダメならワシが投げても問題ないだろう」
斎藤「調子の良し悪しに関係なく俺は意地でもマウンドは譲りません!」
球星「うむ。それでこそジャイアンツのエースだな」
斎藤「……球星さんはマウンドで投げたくはないんですか?」
球星「どうした?」
球星「ふむ。まあ投げたくはあるな……だがやはり戦いたい相手がいないんじゃどうも乗り気にならんな」
斎藤「名雲さんですか?」
球星「まあな」
斎藤「……球星さん、もしもですが、名雲さんと対戦する機会があればその時は俺の代わりにマウンドで投げて下さい!」
球星「……ないだろう?」
斎藤「球星さんと同じくさまよっている可能性もあります」
球星「ふっ、そうか、それじゃその時があれば頼めるか」
斎藤「はい!」
球星(たしかにそう言う未来を思いながらもう少しさまようのも悪くないか)
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浅野「相手の予告先発は燕さんか」
八坂「昨年ほど調子は良くなさそうだし打ちやすそうなんですけどね」
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中尾監督「現在5連勝とうちも好調だ。今日も勝って6連勝と行き2位のライオンズに差をつけて優勝と行くぞ!」
中尾監督「今日の先発は燕だ。今日勝って不調から抜け出してくれ!」
燕「はい!」
風祭「今日の相手は浅野さんか」
青木「ドラフトの評価では即戦力指名ではなく将来性を重視しての指名だったんですけどね」
木村「俺も足にはそこそこ自信がありますけど、あのバッテリー相手じゃまったくと言って盗塁を成功させる自信はないですね」
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倉田「マリーンズVSブルーウェーブ、16回戦の試合をお伝えします。解説は元マリーンズ
倉田「今年のマリーンズは調子悪そうですが、柴田さんから見てどうでしょうか?」
倉田「それは八坂選手の事でしょうか?」
倉田「なるほど、ところでブルーウェーブはどうでしょう?」
倉田「ふむふむ。予想ではどちらが勝つと思いますか?」
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浅野「それじゃ3人で終わらせようか」
倉田「期待のゴールデンルーキー風祭選手でしたがショートゴロに終わり1アウトです!」
浅野「次は絶不調の日暮さんか」
倉田「巧打者の日暮選手もショートゴロに終わり2アウトです!」
浅野「さてと次は要注意の久住さんか」
倉田「初球ストレートを打ち上げてセカンドフライに終わり3アウトチェンジです!」
浅野「お見事!」
八坂「よしてください。コントロールの浅野さんだからこそ成功したんですよ」
浅野「ありがとう。取りあえずこの調子を維持して勝とうか!」
八坂「はい!」
青木「見事なまでにやられましたね」
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燕(貧打線のマリーンズと言っても油断はできないよな。と言うか僕の登板もマリーンズだからなんだろうなー)
倉田「ライト前ヒット! 高速スライダーを綺麗に打ってこれでノーアウトランナー1塁となります!」
倉田「寺井選手は打ち上げてライトフライに終わりこれで1アウトランナー1塁です!」
燕「まずは1アウトか」
倉田「ここは外れてフォアボール! これで1アウトランナー1、2塁となります!」
燕「ふう、ピンチで八坂君か」
倉田「チャンスに強い八坂選手でしたがここは6−4−3のダブルプレーに抑えられ3アウトチェンジです!」
倉田「立ち上がりが少し悪かったですが燕選手はなんとか無失点に抑えます」
燕「八坂さんにしては珍しく力が入ってましたね」
燕「へえ」
八坂「ええ。チャンスで力みました。俺もまだまだです」
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浅野(シュッ!)
青木「………………」
倉田「判定はボール! フォアボールで青木選手が出塁します!」
浅野「まいったな」
倉田「最後は外れてフォアボール! 珍しく二者連続でフォアボールを出しました!」
浅野「ランナーを背負ったか」
倉田「ボール球のフォークだが乃木選手は振って空振り三振! これで1アウトランナー1、2塁になりました!」
浅野「ようやく1アウトか……それほど調子が悪いわけでもないんだけどな?」
倉田「高野選手はキャッチャーフライに終わりこれで2アウトランナー1、2塁となりました!」
浅野「……やられた」
倉田「打球はセカンドの頭を越えた! ランナーが1人返ってブルーウェーブが1点を先制します!」
浅野「……落ち着いてと」
倉田「昨年活躍した木村選手でしたがサードゴロに終わり3アウトチェンジです!」
浅野「すまないね」
八坂「いえ。俺のリードが未熟なだけです(もう少し浅野さんの調子を考えたコースが良かったな)」
浅野「まあ鳴海さんには完全にやられたけどね」
八坂「たしかにあのボールはいつも通りのキレでしたね」
風祭(俺にまわって来なかったか)
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燕「このまま抑えて今日こそ勝たないと」
倉田「外れてフォアボール! ノーアウトでランナーが出塁します!」
燕(ランナーの足を警戒する必要はないしバッターに集中するぞ)
倉田「サードの青木選手が捕ってセカンドはアウト! ファーストも間に合わずダブルプレーで一気に2アウトです!」
倉田「ライト前ヒット! 2アウトですがランナーが出ました!」
倉田「2アウトランナー1塁でしたが最後はピッチャーフライに終わり3アウトチェンジです!」
燕「今日の僕って調子が悪いですか?」
燕「そうですか」
浅野(1点か、あんがいこの1点が勝敗を分けるかな?)
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倉田「いよいよ試合も9回に入ります。2点リードしているブルーウェーブですがこのまま試合は終わるのでしょうか?」
倉田「マウンドに向かうのは7回から登板している永久選手です。ルーキーとは思えない活躍をしております!」
倉田「打球はセンターの頭を越えた! 打った高野選手はセカンドにとまります!」
倉田「三塁線への送りバント成功! これで1アウトランナー3塁となりました!」
倉田「最後はスライダーが外れてフォアボール! これで1アウトランナー1、3塁となりました!」
倉田「しかし明らかにピンチの場面ですがキャッチャーの八坂選手は特に動きませんね?」
倉田「チャンスに強い風祭選手はですが珍しくキャッチャーフライに終わりこれで2アウトです!」
倉田「最後はセンターフライに終わり3アウトチェンジです!」
倉田「こうなると八坂選手が声をかけなかったのも頷けますね」
八坂「そこは狙い通りって言って欲しいんですけどね」
八坂「ありがとうございます」
久住「いちいち気にすんな。落ち込むとますます打てなくなるぞ」
久住(まあ落ち込む気持ちもよく分かるんだけどな)
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倉田「9回裏のマウンドに向かうのはやはりこの人、不動の守護神、高月選手です! シーズン最多セーブ記録も持っております!」
倉田「入った! レフトスタンドに叩き込むソロホームラン! いきなりの一振りでマリーンズが1点返します!」
倉田「桜庭選手はスローカーブを空振り三振し1アウトです!」
倉田「続く小杉選手は打ち上げてピッチャーフライに終わり一気に2アウトとなりました!」
倉田「柴田さんの言う通り代打はなくそのまま不破選手が打席に立つみたいですね」
倉田「最後はパームが外れてフォアボール! 2アウトですがランナーが出ました!」
倉田「球界随一のコントロールを持つ高月選手からの失投は厳しいがそれでも粘ります!」
倉田「入った―――! バックスクリーンに入るサヨナラ2ランホームラン! マリーンズのサヨナラ勝ちです!」
倉田「試合は4対3で千葉ロッテマリーンズの勝利です。今日のヒーローは当然この人、サヨナラホームランを打った江草選手です!」
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浅野「今日はごめんね」
八坂「いえ。こう言う日もありますよ」
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中尾監督「やれやれサヨナラ負けか」
久住「燕の勝ちも消えたしな」
燕「兄さん、もういいよ」
青木「伏兵の江草があそこまでやるとは誰も思いませんでしたからね」
風祭「俺の1つ上の世代なんですけど、江草さんの事は知りませんでしたね」
木村「千葉の残月高校出身なんだが甲子園には出ていなかった気がするんだけどな?」
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垣内監督「昨日は負けたが今日勝って2勝1敗で勝ち越すぞ!」
堺「今日は一段と気合が入っているな」
斎藤「さすがに4連敗はごめんだからな」
マヌエル「そうですね」
斎藤(今日こそ勝つぞ!)
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谷口「それで今日は俺が先発ですか?」
谷口(一軍初先発の相手が斎藤とはな)
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倉田「読売ジャイアンツVS中日ドラゴンズの試合をお伝えします。解説はお馴染みの野村さんです!」
野村「どうもです」
倉田「今日の先発はドラフト1位のルーキー同士の対戦と斎藤選手は言うまでもないですが谷口選手についてはどうでしょう?」
野村「そうですね。ここまで中継ぎや抑えとしては良い活躍をしていますし実力はあると思いますよ。ただ、長いマウンドになるとまだ未知数と不安もありますね」
倉田「なるほどーもう少し聞きたいところですが試合も始まるのでそっちに注目しましょう!」
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斎藤「真田か、塁に出すと面倒だな」
倉田「セーフティバント成功で出塁した真田選手ですが盗塁も決めてノーアウトランナー3塁となっております!」
野村「いきなり嫌なバッターを塁に出したせいか斎藤のコントロールも安定していませんね」
斎藤(シュッ!)
倉田「140キロのストレートですがストライクには入らずフォアボール! これでノーアウトランナー1、3塁となります!」
野村「珍しく初回からピンチですね」
斎藤「落ち着いて投げないとな」
倉田「大上選手には変化球重視か、最後はカーブで三振に抑えます!」
野村「これで1アウトですか、ランナーは3塁だしまだピンチは続きますね」
斎藤「次は星野さんか」
星野(今日の斎藤はコントロールが悪いな)
倉田「入った! 25号3ランホームラン! ドラゴンズが一気に3点先制します!」
斎藤(シュッ!)
倉田「高めのストレートを打ち上げ3アウトチェンジです!」
野村「まあ打てないボールではありませんでしたが失投と言うわけでもないボールでしたね」
倉田「よく分かりませんが斎藤選手の調子は良くも悪くもないと言う事でしょうか?」
野村「ハッキリ言えば………………分かりませんね?」
倉田「………………まあ3失点ですからやはり調子は悪いんでしょうね」
野村「そうですね」
堺「まあ仕方ないだろう。ストレートがいまいちだから変化球にチェンジしたんだがコントロールも今日は悪いからな」
堺「練習球はな。マウンドに立つと悪くなるとなんか悪い物でも憑いてんじゃないか」
球星「………………」
球星(代わってやろうか?)
星野「さてと初先発だがいつも通りのピッチングをすれば問題ないさ」
谷口「はい。任せて下さい」
谷口「そうでもないですよ。いつものサインでお願いしますね」
星野「ああ」
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谷口「プロ初先発とかは関係なくいつも通り投げるだけだ」
倉田「最後はスライダーを空振り三振し1アウトです! しかしそれほどすごいスライダーには見えませんでしたね」
野村「変化はそうですね。ただ手元でキレている感じがしますよ」
谷口「次は上条さんか」
倉田「セカンドフライに終わり2アウトと谷口選手の調子は良さそうですね」
野村「そうですね。ボールは走っているしこの調子で行けば来年は先発柱の1人になれるかも知れませんね」
谷口「………………」
倉田「行った―――! ソロホームラン! ジャイアンツが1点返しました!」
野村「さすがは嘉神ですね。綺麗にスライダーを打ちましたよ!」
谷口「やれやれだな」
倉田「神代選手はサードフライに終わり3アウトチェンジです!」
野村「初先発の谷口ですがいきなりの試練でしたね。しかし続く神代を打ち取るなど精神面も強そうです!」
星野「ホームランを打たれたのに次のバッターを打ち取ったのはさすがだな」
谷口「まだ2点勝っていますからね」
谷口「……別にそう言うわけじゃありませんよ。ただ感情表現が苦手なだけです。今も誉められて嬉しかったんですが素の表情なだけです。すみません」
星野「そうなのか? まあ付き合って行くうちにみんな慣れるだろうしな(しかし俺の洞察力もまだまだだな)」
神代「そうだね。球種も多いしコントロールも良いと来年からは先発の柱の1人になりそうだね」
槙原「ふむ。面白そうな奴だな」
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倉田「試合は8回に入ります。斎藤選手は残念ながら5回5失点で降板しました!」
倉田「そうですね。そしてこの回のピッチャーは守護神の芹沢選手と意外な起用です!」
野村「2回3点差とまだまだ諦めない起用でしょうね」
倉田「完全な失投ですが打ち上げて1アウトです!」
倉田「ボール球のフォークを空振り三振し2アウトです!」
倉田「最後はカーブを引っかけてショートゴロに終わり3アウトチェンジです!」
野村「五十嵐に対してはキャッチャーの要求通りのコースに行くと芹沢らしいピッチングを見せましたね」
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谷口(ふう、かなり疲れて来たな。まあ後2回くらいならなんとかなるだろう!)
倉田「谷口選手、球数が多いですが衰えの見せないピッチングで嘉神選手を抑えます!」
野村「そうでもないですよ。シュートのキレが落ちているように見えます!」
谷口(初球打ち作戦、上手く行くか? いやここまで星野さんのリードに助けられているんだ。信じて投げるぞ!)
倉田「神代選手も初球打ちでセンターフライに終わり2アウトです!」
野村「得意コースからわずかに外されたあのコースはバッターに取っては苦手コースになるし星野のリード通りに抑えられていますね」
谷口(取りあえずここも抑えて休みたいな)
槙原「行けると思ったんだがな」
倉田「槙原選手も初球打ちとなんとこの回は3球で終わってしまいました!」
星野「顔には出ていないがかなり疲れて来ているな」
谷口「分かりますか?」
星野「ボールには現れているからな(だからこそ初球打ちしてくれたわけだが)」
谷口「……交代はしませんよ!」
星野「どうしてもか?」
谷口「今日だけは意地でも完投したいんです!」
星野「分かった。疲れていると言ってもこの回も3人で抑えたし打たれない限り監督も文句は言わないだろうしな」
マヌエル「3球でチェンジですか」
槙原「まあなってしまった物は仕方ない」
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倉田「ここで山根選手が打ってファーストに進みます!」
野村「こう言っては失礼ですが山根のヒットは久々に見た感じがしますね」
谷口「むっ!?」
倉田「これはサードのマヌエル選手の頭を越えました! 山根選手はサードにまで走り打った谷口選手はセカンドには行けずファーストへ戻ります! これでノーアウトランナー1、3塁です!」
野村「完全に打ち取られた当たりだったんですが思ったよりパワーがあったのか打球が伸びましたね」
倉田「外れてフォアボール! これでノーアウト満塁となりました!」
マヌエル「行かせません!」
槙原「ふむ。これで完成だな!」
倉田「ここでビッグプレーが出たあ―――まさかのトリプルプレーで一気に3アウトです!」
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谷口「後3人か、ここまで来たんだ完投するぞ!」
倉田「これは高く上がってセンターフライに終わり1アウトです! しかし137キロとストレートの球速が落ちてますね」
野村「ええ。明らかに疲れが見えますね。ここは粘ってと言いたいところなんですがそうすると調子の良い稲垣辺りが登板しそうだし難しいところですね」
堺「むっ!」
倉田「堺選手、スライダーを綺麗に打ちましたが福浦選手がジャンピングキャッチ! これで2アウトになります!」
野村「さっきの打席ではふがいない結果に終わりましたが守備ではやはり魅せますね!」
倉田「そしてここでピンチヒッターの籾山選手です。今年移籍して来た注目の選手ですが」
野村「マヌエルの活躍やケガで欠場が増えていますが代打の切り札として活躍はしていますね」
谷口「籾山さんを抑えて完投勝利だ!」
倉田「最後はサードフライに終わり試合終了です! 読売ジャイアンツVS中日ドラゴンズ戦は5対2で中日ドラゴンズの勝利に終わりました!」
野村「結果を見れば1回の星野の3ランで試合は決まってましたね」
倉田「まあそうですね。ですがそれだと斎藤選手が可哀想ですが」
野村「ジャイアンツは4月からずっと負け越してる中で斎藤だけ勝ってましたからね」
倉田「ええ。優勝を諦めない為にも斎藤選手の復活を見たい物です」
野村「たしかにそうですね」
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谷口「はい! これもみんなリードしてくれた星野さんや守備で助けてくれた先輩達のおかげです!」
星野「そう言ってくれると嬉しいな」
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垣内監督「負けるときは負けるからな。次に勝てばいい」
堺「明日負けたら3連敗か」
垣内監督「うむ。だから明日に備えてゆっくり休め」
マヌエル「仕方ありませんよ」
槙原「たしかにあのトリプルプレーで流れを変えられると思ったんだがな」
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球星「これでシーズン終わったらルーキーにしては良い成績で終わるんだがな」
球星「うむ。その意気だな。8月もまだあるからなここから連勝すれば最多勝も夢じゃないぞ」
斎藤「はい。ここから巻き返します!」
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垣内監督「今日からタイガースの3連戦だ。うちの先発はエースの斎藤、相手の先発は竜崎らしい」
垣内監督「すまんが伴は明日の石崎と投げ合ってくれ。たぶん明日は石崎だと思うからな」
斎藤「竜崎さんの復活の試合だけあってこっちのホームなのに観客が多いですね」
垣内監督「球界のエースだからな。そりゃ人気もあるさ」
堺「どっちのスタメンも8月の始めとは変わってないな」
神代「竜崎さんは最多奪三振の常連だし斎藤のライバルになりそうだと思ったんだが来年からは別リーグなのか」
橘「まあ、あの人がパリーグに行ってくれれば優勝が近くなるから助かるんですけどね」
槙原(ライバルを求めてリーグを変えるか、うらやましいものだ)
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竜崎「まあ石崎が勝った後に投げられず今日になりましたからね。やる気はありますよ。ただリーグ優勝は難しそうですけど」
天道「だからこそ竜崎復活でここから連勝してAクラス目指せって言ってるんだろう」
藤原「タイトル争いはブライアンさん以外は石崎、守屋くらいかな」
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倉田「読売ジャイアンツVS阪神タイガース、20回戦の試合をお伝えします。今日の先発は復活を目指している2人の投げ合いです!」
野村「現在4連敗中の斎藤とオールスター以来の登板となる竜崎ですね」
倉田「ホームはジャイアンツですがタイガースファンも多くいると竜崎選手の人気がうかがえますね」
野村「球界のエースですからね。しかし優勝経験はないと不運なエースとも言われていますね」
倉田「それではどちらのチームのエースが復活するのか? 楽しみな投げ合いが始まります!」
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斎藤「今日こそ勝つぞ!」
倉田「まずは1番の鎖是選手ですがセカンドゴロに終わり1アウトです!」
野村「うーん、球速は135キロと遅く調子は悪そうに見えますね」
斎藤「次は今年レギュラーを奪った咲良さんか」
倉田「これも135キロと絶好調の斎藤選手からしたら遅いですね」
野村「球速を見る限り調子は悪そうに見えるんですけどね」
倉田「失礼しました。咲良選手はファーストフライに終わりこれで2アウトとなります!」
野村「次は天道なので注目のピッチングになりますね」
斎藤「このまま行くぞ!」
倉田「最後は140キロのストレートを空振り三振し3アウトチェンジです!」
倉田「とにかく斎藤選手は1回を三者凡退に抑えると良い立ち上がりでした!」
斎藤「どうだ?」
堺「そうだな。スピードは物足りないが心なしか回転は良く感じるし勝って来たストレートに戻っている感じはするな」
斎藤「そうか、今日こそ勝たないとな!」
堺「うむ。きっと野手のみなさんが点を取ってくれるし大量得点を期待しようか」
堺「ふっ、この俺が竜崎さんから打てると思うか?」
天道「俺に投げたボールは妙に良かったんだが?」
ブライアン「完全に調子取り戻したのなら面白いな」
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竜崎「斎藤は1回を三者凡退か」
橘「まあこんな物だな」
倉田「いきなりスライダーを打った―――! いきなりノーアウトランナー1塁となりました!」
野村「得意のスライダーをいきなり打たれたと竜崎の調子も悪いかも知れませんね……」
倉田「……あっさりと盗塁も決められてこれでノーアウトランナー2塁、迎えるバッターは上条選手です!」
野村「竜崎はクイックがあまり得意じゃありませんからね」
竜崎「いきなりピンチか」
倉田「すごい変化のスライダーでしたね。上条選手は空振り三振に終わりこれで1アウトランナー2塁です!」
竜崎「まずは一つと、そして次は一番やっかいな嘉神か」
倉田「嘉神選手はフォークを打ち上げてライトフライ! しかしランナーの橘選手はタッチアップしこれで2アウトランナー3塁となりました!」
野村「2アウトですがチャンスですね。神代に期待したいところです!」
神代「来たスライダーだ!」
竜崎「………………」
倉田「入った―――! スライダーをライトスタンドに叩き込む先制2ランホームラン!」
野村「難しいコースだったんですが、さすがはジャイアンツの4番ですね」
竜崎「……ふう」
槙原「さすがに速いな」
倉田「最後は155キロのストレートを空振り三振し3アウトチェンジです!」
野村「ホームランは打たれましたが竜崎の調子も良さそうですね」
倉田「とにかくジャイアンツが2点を先制と今日こそ斎藤選手は勝てるのでしょうか?」
竜崎「先制されたか」
竜崎「たしかにそうだな」
神代「そうだね。良くてヒットと思ったんだけど、今日は調子が良さそうだよ」
橘「さすがは神代さんだな」
槙原(俺も負けてられないな)
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斎藤「ここまでは問題ないな」
倉田「カーブを引っかけてピッチャーゴロに終わり1アウトです!」
野村「最後はカーブでしたか、堺のリードも面白いですね」
斎藤「このまま行くぞ!」
倉田「最後はフォークを空振り三振し2アウトです!」
野村「相変わらずテンポ良いピッチングですね」
斎藤「最後はやっぱりこれだな!」
倉田「三遊間は抜けず野原選手のダイビングキャッチで3アウトチェンジです!」
野村「さすがは野原、昨年のゴールデングラブ賞だけはありますね」
倉田「斎藤選手はこの回も無失点と完封勝利まで後3人となりましたね」
野村「今日こそは勝利と行きたいところですが2点差と少し怖くもありますね」
斎藤「後1回だな」
ブライアン「ストレートを綺麗に打ったな」
天道「ええ。ですけど復活しているときの斎藤のボールでしたよ!」
ブライアン「ほう。それは打ちごたえがありそうだな」
天道(たしかブライアンさんって斎藤と相性が悪かった気がしたが)
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竜崎「2点が遠いな。まあ俺にできる事はこれ以上失点しないように投げるだけなんだが」
神代「くっ!?」
倉田「空振り三振! 1回ではこのスライダーをスタンドに運びましたが今回は三振に終わるとなんでしょうか?」
竜崎「次は槙原さんか」
倉田「槙原選手は打ち上げてショートフライに終わり2アウトです!」
野村「154キロと相変わらず速いですね」
竜崎「これで終わりだ!」
倉田「最後は自己最速157キロのストレートを見逃し三振で3アウトチェンジです!」
倉田「とにかく8回も終わり2対0でジャイアンツがリードしております!」
竜崎「ま、こんな物だな」
竜崎「どうした?」
竜崎「気付いてないのか?」
竜崎「うちのチーム防御率は3位とそれほど悪くない。2位とも僅差だしな。それに貢献しているのが今季一番マスクを被っているお前だろう!」
竜崎「ははっ、知らなかったみたいだな。南口さんが引退してから不在だった司令塔に一番近いのがお前だよ。もっと自信付けないとこれから指名される後輩に追い抜かれちまうぞ!」
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倉田「試合もいよいよ9回に入ります。斎藤選手はここまで1四球、5安打、無失点と完全に抑えています。今日こそ勝てるのでしょうか?」
野村「タイガースはチーム打率は5位と相手打線に救われている気もしますが斎藤の調子も少しずつ良くなっている気もしますし今日こそ勝ってくれますよ!」
倉田「146キロのストレートを空振り三振し1アウトです! これで完封勝利まで後2人となりました!」
野村「11奪三振と今日は奪三振も多いし完封ありそうですね」
倉田「入った―――! バックスクリーン一直線! ここでタイガースが1点返します!」
倉田「145キロのストレートを空振り三振しこれで2アウトです!」
倉田「最後も空振り三振に終わり試合終了! 終わって見れば斎藤選手は9回1失点13奪三振と圧巻なピッチングでしたね!」
倉田「とにかく試合は2対1で読売ジャイアンツの勝利です。そして何よりエースの斎藤選手がようやく連敗街道から抜け出せた事を喜びましょう!」
倉田「今月も6勝8敗と負け越してますからね」
倉田「おっと、今日のヒーローはやはり斎藤選手と神代選手のようです!」
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堺「うむうむ。これも俺の抜群なリード力のおかげだな!
垣内監督「まあリード力は認めるが今日のお前は竜崎からまったく打てなかったわけなんだがな」
神代「ホームランは打てたけど、タイトルは遠いな」
橘「今年も高須と相良のホームラン王争いと言われていますからね」
槙原「今年は嘉神も負けずに打っているから誰が獲ってもおかしくはないがな」
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竜崎「すみません」
ブライアン「今日は打てると思ったんだがな」
天道「まあ斎藤の調子が良かったですからね。ヒットはこちらの方が多かったし打線も負けていませんよ」
藤原「お前もよくスタンドまで運べたな」
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球星「ずっとそれ言ってるな」
球星「そいつは良かったがチームは相変わらずの最下位とこのままじゃ優勝は無理だぞ」