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球星「良い若いもんのセリフとは思えんのー」
球星「暇だからな」
球星「そうだな」
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倉田「オールスターも終了! 今日はそれを振り返って見ようと言う事で放送させてもらいます!」
野村「なかなかに良い試合でしたからまた観るのも楽しみですね!」
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倉田「それでは上のチャンネルからどうぞ!」
倉田「大丈夫です。こう言うのは気持ちの問題です!」
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球星「さあ斎藤!」
球星「不便だな」
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倉田「―――素晴らしいオールスター戦でしたね」
倉田「それでは公式戦も始まるので再び私達の出番とまた会いましょう!」
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球星「……長かったな」
球星「ところでお前の次の登板は?」
斎藤「相手はドラゴンズですよ。相手の地元だから球星さんも一緒にですね」
球星「名古屋か」
斎藤「どうしました?」
球星「古い知り合いを思い出してな。俺はこの通りだがあいつはどうなんだろうなって思ってな」
斎藤「あいつですか?」
球星「いや、俺と違って納得して逝ったんだろうな!」
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星野「はい! 同じ高校の後輩相手にいつまでも負けるわけには行かないですからね!」
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垣内監督「今日の相手はドラゴンズだが相手の先発は今年絶好調の紅月だ!」
神代「紅月か、高校時代も評価は高かったが御堂ほどじゃなかったな」
橘「当時は雪嶺高校の方が強く土丸屋(ヤクルト)さんの方が有名でしたからね」
斎藤「はい!」
堺「たしかになかなか12勝にならないからな」
マヌエル「大丈夫です。斎藤なら必ず12勝は行けます!」
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倉田「さてと17回戦の試合をお伝えします。解説はドラゴンズの名捕手として活躍した田村さんです!」
倉田「いえいえ。数々の名投手を生んだお方が何を言うのやら?」
倉田「ちなみに紅月選手はどうでしょう?」
倉田「ふむ。紅月選手は田村さんが引退した年に入って来たんですよね」
倉田「予想外ですか?」
倉田「おっと、そろそろ試合の時間です。それでは解説よろしくお願いしますね」
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神代「相変わらず速い!?」
倉田「149キロのストレートを空振り三振し1アウトです!」
倉田「高速シンカーを空振り三振しこれで2アウトです!」
倉田「スラーブを打ち上げて3アウトチェンジです!」
星野「たしかにな(しかし下位打線の方がやっかいかもな)」
星野「いや(まあ力配分も状況によっては良いとも言えるんだが)」
神代「今日の紅月からホームランは難しいかな」
槙原「しかしそう言う奴から打ってこそ4番だろう」
神代「ええ。そうですね」
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斎藤「星野さんか、同校の先輩なんだがここはきっちりと抑えないとな!」
星野「ふう、ようやく打てた気がするな」
倉田「140キロのストレートをセンター前に打った! これでノーアウトランナー1塁となりました!」
倉田「142キロのストレートが決まりましたがこれは外れてフォアボール! これでノーアウトランナー1、2塁となります!」
倉田「最後はカーブですがこれもギリギリ外れてフォアボール! ノーアウト満塁となってしまいました!」
斎藤「ピンチだな!」
倉田「ここで145キロのストレート! 五十嵐選手は見逃し三振に終わり1アウト満塁となりました!」
倉田「しかしピンチに変わりありません。不幸中の幸いで下位打線が相手と言う事くらいでしょうか」
斎藤「ようやく1アウトか、次は山根さんとこの人とも何気に高校時代から対戦経験は多いんだよな」
倉田「143キロのストレートを右中間へ! ランナーは2人返ってこれで1アウトランナー1、2塁となります!」
いやあの人も2年目と頑張っているんだったな!」
倉田「紅月選手はフォークを引っかけてダブルプレーに終わり3アウトチェンジです!」
倉田「とにかくこの回に中日ドラゴンズは貴重な2点を入れて2対0とリードしております!」
堺「山根さんのボールも悪くなかったんだが仕方ないな」
斎藤「それで今日の俺はお前から見て悪いか?」
堺「……ま、普通だな」
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倉田「普通なら降板なんですが斎藤選手はまだ続投中ですね。不敗神話を信じているんですかね?」
倉田「この2戦の初戦でピッチャーを多く使いたくないと言う事でしょうか?」
倉田「なるほど、だから斎藤選手をできるだけ引っ張りたいと言う事ですか、ですがその前にジャイアンツの攻撃に期待しましょう!」
倉田「紅月選手は完全試合を継続中だったんですがあっさりと打たれて終わりました!」
倉田「とにかくジャイアンツの初ヒットが出てノーアウトランナー2塁となりました!」
倉田「高速シンカーを引っかけてショートゴロに終わり1アウトです!」
倉田「ここで打った! 打球はセンターの頭を越えて打った斎藤選手はセカンドに止まりランナーが返って5対1となりました!」
倉田「橘選手は打ち上げてキャッチャーフライに終わり2アウトランナー2塁となりました!」
倉田「橘選手に続いて上条選手にも150キロのストレートを決めます! 結果は見逃し三振で3アウトチェンジです!」
星野「記録を止めてすまなかったな」
星野「そうだったな」
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斎藤「ここから抑えて行かないとな!」
倉田「またしてもストレートを打たれました! 結果はライト前ヒット! ノーアウトランナー1塁となります!」
倉田「140キロのストレートに当てますがサードの籾山選手が捕ってセカンドに投げてアウト! ファーストは……セーフです! これで1アウトランナー1塁となりました!」
斎藤「ここで真田か」
倉田「スライダーをセンター前ヒット! これで1アウトランナー1、2塁となります!」
斎藤「真田にも打たれたか」
倉田「カーブを空振り三振し2アウトランナー1、2塁となります!」
倉田「最後は144キロのストレートを打ち上げて3アウトチェンジです!」
堺「つまり俺のおかげで無失点に抑えられたわけだな」
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倉田「さすがにこれはもう終わりでしょうがファンのみなさんは不敗神話を信じているのかジャイアンツの応援を続けています!」
倉田「そうですね……しかし最後の攻撃になるのか、この回の最初のバッターは嘉神選手です!」
倉田「150キロのストレートを打ち上げピッチャーフライに終わり1アウトです!」
神代「……シンカーじゃなかったか」
倉田「最後はフォークを空振り三振! これで2アウトです!」
槙原「ぬっ!?」
倉田「最後はスラーブを空振り三振! 試合終了です! 11対1で中日ドラゴンズの勝利に終わりました!」
倉田「はい。斎藤選手の記録もこれで終わりますと言っても11勝1敗とルーキーながら文句なしの成績ですけどね」
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星野「悪かったな。点差からして逆転はないと思ったし好きなボールを投げさせても良かったんだが神代と槙原さんの狙いは高速シンカーだと直感してな」
星野「そうか、どうしてもサインが合わなければ遠慮なくクビを振ってくればいいからな」
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堺「さすがは監督、名言ですね」
神代「まあ俺達も紅月にはほとんど抑えられましたからね」
斎藤「たしかに調子良くても投げ負けた可能性は高そうですね」
斎藤「はい。そもそも調子悪くなってこれまで負けなかったのが不思議なくらいでしたから心機一転頑張ります!」
橘「ははっ、斎藤らしいな」
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球星「斎藤選手、ついに不敗神話崩壊か」
球星「仕方ないだろう。次のページに行くのはお前の手を借りなきゃならんからな。声を出してサインを送るような物だな」
球星「まあ負けるときは負けるしな。エースがシーズンを無敗で終わるのは難しい事だし狙うならもっと成長してからだな」
球星「それじゃ詰まらん。どうせなら20勝以上で記録を作って見るんだな」
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青葉「打つ奴はいないがチーム防御率はそれなりだから投手陣はそれなりに良いだろう」
平井「注意するのは4番の八坂だけか」
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倉田「今日の試合は福岡ダイエーホークスVS千葉ロッテマリーンズです。注目するところはオールスター明けから3連勝中のホークスとオールスター明け初試合となるマリーンズと言ったところでしょうか?」
倉田「えっと? ホークスはオールスター後に3連勝中ですが、マリーンズはオールスター前にホークスに連勝中と言う事は今日勝てば3連勝と言う事ですか?」
倉田「なるほど、遅れながら実況はこの私、倉田鈴姫と解説には近衛正義さんに来てもらいました。それでは試合の始まりです!」
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倉田「スライダーを引っかけてファーストゴロに終わりまずは1アウトです!」
倉田「カーブを引っかけてファーストゴロに終わりこれで2アウトです!」
八坂「こいつを待っていた!」
倉田「これは行った―――と思いましたが福岡ドームは広かったです! フェンス直撃の当たりで打った八坂選手はセカンドに止まる2ベースヒットです!」
倉田「今度は入った! ライトスタンドに叩き込む2ランホームラン! これで5対2と3点差になりました!」
倉田「最後はシンカーを空振り三振! ようやく3アウトチェンジです!」
倉田「しかしシンカーを打たれてからはシンカーばかり投げてましたね?」
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倉田「ストレートの球威に押されたかピッチャーゴロに終わり1アウトです!」
倉田「
倉田「最後のフォークは外れてフォアボールです! 2アウトランナー1塁となりました!」
倉田「わざとではないと分かっていますがフォークだったおかげで平井選手は避ける事ができましたからね」
青葉「しまったな」
倉田「最後はボール球のストレートを空振り三振で3アウトチェンジです!」
倉田「これで7回も終わりです。5対2と3点差になりましたしマリーンズの逆転の可能性も出て来ましたね」
青葉「ああ(情けない! 昔の俺なら難なく打てたのにっ!)」
青葉「そうだが八坂のリードもないしもっと打てるとは思うんだがな」
青葉「……まあな」
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倉田「ついに試合も8回に入りますがここでピッチャーの交代です。宮本選手に代わって飯島選手がマウンドに向かいます!」
倉田「はい。今年はプロ初勝利をして中継ぎとしてそれなりに活躍してますね」
倉田「三遊間を抜けた! セカンドには走れずノーアウトランナー1塁となります!」
倉田「フォークは外れてフォアボール! これでノーアウトランナー1、2塁となります!」
倉田「145キロのストレートを引っ張って右中間を抜けた! ランナーは1人返ってこれでノーアウトランナー2、3塁となります!」
倉田「フォークを綺麗に打った! 打球はライトの頭を越えて打った姫島選手はサードまで走ります! これで5対5の同点となりました!」
倉田「まだ同点ですけどね。しかし逆転のチャンスでもあります!」
倉田「148キロのストレートを打ち上げてセカンドフライに終わりこれで1アウトランナー3塁です!」
倉田「フォークを空振り三振! これで2アウトランナー3塁となりました!」
八坂「このフォークだ!」
倉田「先ほどの回に続いてまたしても打った! 打球は左中間を抜けて打った八坂選手はセカンドに止まります! そしてランナーは当然返ってマリーンズがついに逆転しました!」
倉田「小杉選手も打った! 打球はセンターの頭を越えて打った小杉選手はセカンドに止まり八坂選手はホームに返ってこれで5対7と、千葉ロッテマリーンズ、更に追加点をあげます!」
倉田「150キロのストレートを空振り三振し3アウトチェンジです!」
倉田「そうですね。8回表が終わってマリーンズ打線が爆発し5対7とマリーンズが2点リードしたまま8回裏に入ります!」
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倉田「150キロのストレートに当てますが結果はショートゴロに終わり1アウトです!」
倉田「大友選手も151キロのストレートに当てますが結果はサードゴロに終わり2アウトです!」
倉田「アルベルト選手は打ち上げてセカンドフライに終わり3アウトチェンジです!」
倉田「表で逆転されましたからね。焦りから来る凡打で終わったしまったと言うところでしょうか」
八坂「たしかに、ですが今日は5失点している事もお忘れなく」
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倉田「いよいよ試合も9回です。この回のマウンドも飯島選手が向かいます!」
倉田「逆転したんだから仕方ありません。正直、表の攻撃には興味はないんですがしっかり観て行きましょう!」
倉田「148キロのストレートを空振り三振し1アウトです!」
倉田「ライト前ヒット! スライダーを上手く打ってこれで1アウトランナー1塁!」
倉田「江草選手も続きこれで1アウトランナー1、2塁です!」
倉田「フォークを打った! 打球は右中間を抜け……ていませんがランナーは1人返ってこれで1アウトランナー1、3塁となりました!」
倉田「寺井選手は見逃し三振! これで2アウトランナー1、3塁ですね!」
倉田「150キロのストレートを打ち上げて3アウトチェンジです! 追加点のチャンスは行かせませんでしたがマリーンズはこの回に1点取ってこれで5対8の3点リードとなりました!」
倉田「それは分かりませんがいよいよ9回裏に入ります。ホークスの最後の攻撃となるのか、あるいは延長戦に入るのか、楽しみな裏に期待しましょう!」
八坂「後は守るだけか」
八坂「ええ。お願いします」
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倉田「いよいよ9回裏に入りますがこの回のマウンドも小島選手が向かいます。てっきり守護神の永久選手が向かうと思いましたが」
倉田「ふむふむ」
倉田「ストレートの球威に押されてかキャッチャーフライに終わり1アウトです!」
倉田「レフト前ヒット! これで1アウトランナー1塁です!」
倉田「外れてフォアボール! 相変わらずコントロールが安定しませんね」
倉田「……まあ小島選手のスタミナを考えると付き合うバッターの方が先に疲れそうですからね」
倉田「152キロのストレートを見逃し三振! 珍しく笹川選手が三振しましたね」
倉田「しかしこれで2アウトランナー1、2塁となりました!」
平井「ここで踏み込んで打つ!」
倉田「センターの頭を越えた! 2人返って……すみません。1人返って1点返しましたが続く秋月選手はホームに返れずタッチアウトで試合終了です!」
倉田「試合は6対8で千葉ロッテマリーンズの勝利に終わりました!」
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青葉「まあ負けるときは負けるけどな」
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斎藤「そう言えば名古屋に何かあったんですか?」
球星「いきなりなんの話だ?」
斎藤「ドラゴンズ戦の前にあいつって言ってたじゃないですか?」
球星「……ああ!」
球星「別に言いにくい話ではないんだが今となっては不可能な事だからな」
斎藤「不可能?」
球星「もう一度マウンドに立ちたいと思う気持ちはある。だがなピッチャーとしては戦いたいバッターがあってこそなのだ!」
斎藤「それはつまり」
球星「……
球星「そうだ。今となっては対戦など不可能なワシと同じくあの世に旅立った奴だよ」
球星「ふむ。暗くなってしまったな。気分を変えていつものあれに行こうか!」
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倉田「今月はこれが最後の試合になります!」
倉田「はい。今日のメインはこっちですから!」
倉田「いつものあれです!」
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倉田「それではセリーグは変わらずスワローズが圧倒的な強さですね!」
野村「そうですね。ライアンが出てきてますます放した感じがしますね」
倉田「そしてパリーグですが接戦ですね。何処が勝ってもおかしくない順位です」
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倉田「今月のMVPの発表です。ここで気になるのはルーキーで初受賞した2人でしょうか?」
野村「そうですね。村雨はルーキーながら勝負強く3割打っているバッターですし佐伯はルーキーながら奪三振トップと言うホークスのエースですからね」
倉田「今年も昨年に負けずすごいルーキー達が現れたって事ですね。そう言えば村雨選手はオールスターでMVPも獲得しましたね。後で全選手にごちそうして破産したと言う笑い話もありました!」
倉田「ちなみに柳生選手は現在の打点王ですし藤堂選手も防御率1位とチームの顔になって来ましたね」
野村「そうですね。柳生はすでにパリーグの4番ですし藤堂は勝ち運が今年もないですが後半戦で意外と勝ち星が量産するかも知れませんね」
倉田「まあ7月は4勝しましたね。これで2ケタ勝利に近づきましたよ」
倉田「今年のオールスターも終わりましたし今年のパリーグは何処が優勝するのか楽しみですね」
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斎藤「7月も終わりですね」
球星「ああ。今月は残念ながら誰かさんの不敗神話も終わると残念な事をしたな」
球星「まあ8月に勝って汚名返上しないとな」